Magic: The Gathering® – Doctor Who™コラボから、EDH的に気になるカードを考察。
公式のカードギャラリー。
結論から言うと、カードパワーがセーブされすぎていて、強いと思えるカードは少ない。
まあでも、指輪物語ほど強すぎるセットが出続けてもインフレやばいしなあ。
《皆に命を!》
クリーチャーを展開するデッキがリセットを回避するために使えるだけでなく、相手の《タッサの神託者》を阻止できる。
全プレイヤーが呪禁を得るので《深淵への覗き込み》を自分に使った場合、《偏向はたき》で対象を変えられなくなるが、そんな使い道はあるだろうか?
《サラ・ジェーン・スミス》
軽量アーティファクトにオマケをつけられる。
調査(手掛かりトークン)のドロー効率は悪いものの、アーティファクトを並べる利点、例えば金属術、《前兆の時計》、《最高工匠卿、ウルザ》など有効活用できるシナジーを組み込めば活躍が期待できる。
白は《沈黙》《エスパーの歩哨》《悟りの教示者》など補助カードが多く、もう1体の統率者をサポート役としてはなかなか。
このカード自体が軽く、最悪手掛かりトークンを生け贄にデッキを掘れるので、事故にも強い。
《ジョー・グラント》
サイクリングでパッと思いつくのはリアニメイト。
コンパニオンで組み合わせる色にも寄るが、白にもリアニメイトカードはあるため《ファイレクシアへの門》《精霊龍、ウギン》などをサイクリングで落として釣る。
EDHには《納墓》とその類縁のカードは、リアニメイトするカードよりも圧倒的に少なく、墓地に埋める方に難があった。
そこでルーター統率者を使って、素引きからのディスカードも期待できるくらいにファッティを詰め込む構築も考えられるが、軽いルーターは今まで《侵攻の伝令、ローナ》《ヴォーデイリアの冒涜者、ヴォハー》など青黒か、《エインジー・ファルケンラス》の黒赤くらいしかなかった。
白で出来る、コンパニオンで色を増やせるのは新しいデッキが出来そう。
ただ、黒いドクターがいない点は気になるところ。
《ティーガン・ジョヴァンカ》
《世界薙ぎの剣》をつけて破壊し尽くすことが出来るけど、回避能力が無いからロマンに留まる。
破壊不能統率者なら誰でも出来し、コンパニオンよりも使いやすい共闘持ちでもいるけど…
《ペリ・ブラウン》
普通に使うと1-2マナ軽減して終わりそうなので、トークンを並べてめちゃくちゃ加速したいが、そうするとこのカードが危険視されて除去される。
1枚目しか召集を持たないが、皆タップしてしまうのであまり変わらないと思いきや、《魔力の墓所》を先に置いてから重いカードを使うという順番で問題になる。
うーん。
《4回のノック》
実質的に白い《ファイレクシアの闘技場》。
消失で無くなるとはいえ、ドローが弱い白では4枚ドローなら悪くない性能かと思ったが、良く考えると普通に使うと3枚しか引けない。
4回?
《フレッシュの複製体》
2マナのクローンの強さは《幻影の像》を見ての通り。
消失で場持ちは悪いが、《幻影の像》もすぐに死んでいたし、それほど気にならないデメリットと思う。
なぜかレベルだが、EDHでは特別生かせるわけではなさそう。
問題はシンボルのキツさと、インパクトのあるイラスト。
《500年日記》
手掛かりトークンは上記の《サラ・ジェーン・スミス》で簡単に増やせるし、ストレインジャーコラボの《Chief Jim Hopper》(後の再録では《Sophina, Spearsage Deserter》)でもかなり沢山のカードを出せる。
《金粉の水蓮》など定番の複数マナが出るアーティファクトと合わせて採用して、《召し上げ》《アミナトゥの占い》など青の高コストのパワフルなカードを使う構築に使いたい。
《永遠渡り》
EDHでは4マナで3枚ドローは結構有能で、重めの構築の繋ぎのカードとして使えると思っている。
実は4マナで3枚引くカードは青単では《集中》、少し違うが《嘘か誠か》程度しかない。
5マナになると、《太陽の指輪》があるのに3枚目の土地を置けない事故(たまにある)の時に、唱えにくさに難がある。
《ロリアンの発見》はサイクリングのおかげで、そんな時でも安心だが。
また、このような中継ぎカードはマナ相応の活躍しかしないために、高コストの爆発力があるカードと比べるとゲーム後半に物足りなくなってしまう。
《永遠渡り》は序盤の引く枚数はマナアーティファクト次第で2枚程度しか引けないリスクがあるものの、《スランの発電機》など上手く置ければコストパフォーマンスは良くなり、ゲーム後半でも《彩色の宇宙儀》など重いカードがあれば爆発力もある。
結構強いのでは?
青単には採用したい性能。
《ダーレク軍団》
無尽は《織り手のティムナ》と相性がよく、3/3というある程度のサイズと威迫から攻撃も通しやすい。
《忠実な弟子》と比べると圧倒的に弱いが、固有色が少なくアーティファクトシナジーを生かせるなら、絶対にナシでは無い性能。
まあ、積極的に採用したい性能ではないのだが。
《ヴィスラー・ターロー》
《リスティックの研究》《一つの指輪》で手札がパンパンな相手に送りつけると、すぐに死にそう。
自分に貢献しないこのカードだけを統率者にするのは躊躇するが、コンパニオンが補っている。
黒いドクターはいないので、黒を足したい時には頼らざるを得ない。
問題は《弱者選別》などのコストにされかねないことと、相手が死んだときに自分の元にコントロールが返ってきてしまうこと。
《フラックス》
赤い《ファイレクシアの闘技場》。
出してすぐ除去として使えるので、ゲーム後半に引いても腐りにくい。
ドローは実質4回分しかないが、そんなにゲームが長引くことはすくないし、むしろ最終章のマナ加速から仕掛ける選択肢がある点が強い。
そのままでは仕掛けるターンがバレバレなので、カウンターを載せる工夫があると良いが、普通に除去+アド源として使っても十分な性能。
《ヤズミン・カーン》
地味アドカード。
統率者のドロー能力はこれくらい地味な方が除去の的になりにくく安定して仕事出来る。
プレイ可能にするので土地も置ける。これは大きなメリットで、同セットの似た効果の《ライアン・シンクレア》だと土地が伸びずに悩みそう。
《スーザン・フォアマン》
プレインズウォークはともかく、コンパニオンのマナクリという時点で価値がある。
統率者領域にあるマナクリは、唱えるだけで実質アド+1で序盤の安定化に貢献して、強すぎないことがメリットになることは《ワイアウッドの呼び声、ギランラ》で証明済み。
ドクターは中コスト帯が多いので、このマナ加速は地味ながらも有難い存在になる。
《転置された恐竜》
後半腐りがちなマナアーティファクトが全てフィニッシャーになり、大量に7/7を展開することが可能になる。
自身のパワーを参照するカードと相性が良さそうだが、このカードを戦場に出せる頃には活躍のチャンスは無くなってる可能性もあり、下手なコンボを狙うよりも殴り倒した方が早い。
《10代目ドクター》
軽めのコンパニオンを使用して、このカードを戦場に出してすぐに能力を誘発させたい。
重いカードを踏み倒したいが、デッキ全体を重くすると初動が動きにくくなる上に、待機のせいで即効性がなく脅威が丸見えになりヘイトを稼ぎそうな点が課題。
ヒソヒソ引いてるだけの《クラム》の強さを再確認することになる…
《12代目ドクター》
手札外から簡単に唱えられるカードはコンパニオンだが伝説なので増やす意味は無い。
色は被るが上記の《ヤズミン・カーン》は相性が良い。
何とかして対戦相手に《タイタンの契約》《否定の契約》をコピーさせたい。
ところで、コンパニオンは結構強い能力が多いが、ドクターは汎用的な能力が少なく、基本的には使いにくい。
パッと見た印象では、コンパニオンの能力をアテにして、むしろドクター側はカラーマーカーとして使うくらいの方が安定したデッキになると思う…
寂しい話だけど。
《ジョン・ベントン伍長》
相手に引かせるだけあって、ドロー効率はかなり良い。
速攻も偉くて2ターン目から2枚ドロー出来るようになるので、無茶なマナ加速をしても息切れしない。
パワーを上げてトランプルで貫通が出来るので、中盤以降もしっかりドローが期待できる。
地味にタフネスが高く、《オークの弓使い》を出されても死ににくい。
《概念泥棒》《黙示録、シェオルドレッド》《オークの弓使い》が無い白緑で相手のドローを利用するのは難しいと思いきや、《托鉢する者》《息詰まる徴税》《密輸人の分け前》など一応存在している。
白緑は妨害が限定的なので、相手にカードを引かせることで戦況を上手くコントロールしたい。
相手3人が《むかつき》だと誰に引かせても死んでしまうので困るのだが、例えば青1人と特化コンボ2人の場合は青に引かせ続けて抑止力にする、青2人と特化コンボ1人なら、コンボに引かせ続けて青を消耗させるなど、駆け引きが出てくる。
自身は大量の手札からマナ加速をたっぷり行って、最後の最後には《沈黙》《堂々たる撤廃者》で押し勝つことも出来るしね。
《リヴァー・ソング》
ライブラリーの下から引く効果は、《ごみ引きずり》《霊都の灯籠》《霊都の歩哨》と組み合わせることで、簡単に特定のカードを使い回すことが出来るようになる。
追加ターンを使い回して無限ターンは定番の勝ち筋になりそう。
下の能力も結構強くて、サーチカードはEDHでは頻用されるので、誘発機会は多い。
3点、4点、5点と増えていくとダメージは馬鹿にならず、例えば《死の国からの脱出》と《ギャンブル》を組み合わせてコンボを集める動きの完走は困難になる。
《ソニック・ドライバー》
《通電式キー》《多用途の鍵》の弱点であるアンタップする対象が無い問題を、最低限マナアーティファクトとして使えることで補っている。
実際の所、デッキによっては《魔力の櫃》《厳かなモノリス》など3マナ出るアーティファクトは複数採用されるため、実質的に2マナ生み出すマナアーティファクトとして期待は出来る。
真価は《一つの指輪》との組み合わせ。
アーティファクトのアンタップの需要は高く、アーティファクト主体のデッキならば採用価値あり。
おまけのような占術もマナフラッド時の保険になるし、ついてて損はない。
《不吉な墓地》
緑単の様な除去が苦手なデッキでは《ロノムの口》すら使われているので、このカードも十分採用圏内。
冠雪土地を使わなくて良い一方で、冠雪土地を使いにくい=多色デッキだと無色しか出ないこの土地は使いにくいが…
まとめ
ドクター関係のカードは全体的に重かったり、能力を生かせる条件がキツい。
同セット内で上手く組み合わせて使うならともかく、既存のカードパワーの高い中に混ぜて使うには厳しい性能。
強い使い方を思いついたら、追記していく予定。
ではまた。
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