パイオニアEDHと通常EDHの対戦から得た知見

パイオニアEDHは、パイオニアのカードプールで禁止カードは通常のEDH準拠なので、ルール的には混ざって対戦することも可能。

マイナーフォーマットにありがちな対戦相手の不在問題を解決するが、実際に戦うとどうなのか?

実は今まで混合戦はやったことが無かったが、やってみると意外と良い勝負をする。

通常EDH側に《むかつき》のような高速コンボがおらず、通常EDH:パイオニアEDHが1:3か2:2の比率だと、卓の組み合わせによってはパイオニアEDHが連勝することもある。

《魔力の墓所》など禁止後の通常EDHの環境は触ってなかったが、改めてデッキを作り直すにあたって、パイオニアEDHでの知見を逆輸入したい。

釣り合いが取れる理由

  • 通常EDHが《魔力の墓所》など失って大分遅くなった
  • パイオニアEDHの1-2マナの妨害が基本的に通常EDHの初動に当たる

それによりパイオニアEDHがパワーカードを使い始める4-6ターン目まで順当にゲームが進み、押し切るパターンが多い。

パイオニアEDHには0マナの妨害が無いが、《白鳥の歌》《唱え損ね》《耐え抜くもの、母聖樹》など有力な軽量の妨害はあるため、4-5ターン目くらいになるとコンボを通すのも結構大変。

通常EDHはブロッカーも貧弱なので、妨害を構えられて動けないうちに、すぐに殴り倒される問題もある。

パイオニアEDHはパワーを2倍4倍にして殴る脳筋環境だしね。

《リスティックの研究》は必ず割る

緑が多いパイオニアEDHでは誰かが《母聖樹》を投げて割ってくれる…

と思いきや、意外と序盤がカツカツで割りにくい。

しかしパーマネント除去は多めだし、白のリセットは土地以外全部破壊も多用される。

待っていれば《リスティックの研究》を割る機会は多く、引かせずに展開を我慢し続けることも大事。

土地加速の有用性

例えば通常EDHで愛用していた《ギランラ》《東の樹の木霊》はパイオニアEDH卓に混じると、全く勝てない。

クリーチャー環境なのでリセットが多用されて苦しめられ、土地加速が多いパイオニアEDHのデッキと違って復帰が困難だし、サイズも小さく殴り負けする。

《ゼンディカーへの侵攻》《道を開けよ》などの土地加速の差が利いてくる。

実は洗練されたパイオニアEDHのデッキは、一部のマナ加速だけ入れ替えれば通常EDHでも十分通用するポテンシャルがあるのでは?とも思う。

例えば2マナ域のマナクリは一見して1マナクリの劣化に見えるが、無駄に高いタフネスが自然と《オークの弓使い》への耐性となっている。

だからパイオニアEDHの主力マナクリを《極楽鳥》などに置き換えることが必ずしも正解とも言いがたい。

クソみたいなマナクリを使うからこそ、狙われにくくなって勝てる側面もあるだろうし。

正直、下手にマナベースを弄るよりも、《太陽の指輪》《ガイアの揺籃の地》《古の墳墓》だけ入れれば通用しそう。

実質的な上位互換は変えても良いと思う。例えば《ゼンディカーへの侵攻》を《スカイシュラウドの要求》に変えるような感じ。

《魔力の墓所》《波止場の恐喝者》《宝石の睡蓮》がある時代にはランパン系の加速は考慮対象外だったが、今のEDHならば十分候補になると思う。

加速手段が少なくなる=中速帯のデッキが増えると、結局統率者を含めてクリーチャーが並びがちなのでリセットが強い環境になるなら尚更。

モックス等で無理な初速アップよりも、アドを取れる中コスト帯の加速の方が、序盤は放置されやすい=着実に展開しやすく、自分のレンジまでゲームが長引いたときに手札も残しやすいのでパワフルに動ける。

半端な妨害は無くても構わない

カウンターがないと対処が難しい《むかつき》との混合ではなかったので厳密には適応しがたいが、少し遅めの環境になると《否定の力》はいらない。

通常EDHで十数枚もカウンターを入れるのは2KILLを阻止するため。

パイオニアEDHではカウンターの攻防は4ターン目以降のビッグアクションの対策と、そこでのカウンター合戦。

7枚くらいのカウンターでも足りるし、その分パーマネント除去が重視される。

リソースを切るカウンター、序盤に振り切ったカウンターは見直しても良いかもね。

特に生物を消せないカウンターは、ある程度確定カウンターに変える余地がある。

まとめ

昔、《ギランラ》《東の樹の木霊》を組んだときも、明らかに高速コンボについて行けなさそうな見た目だったが、なるべく妨害を受けないように展開し、パワーカードを連打することで押し切ることが可能だった。

今の環境でも同じ狙いは通用すると思う。

皆より少し遅く、妨害を受けにくい初動から、皆よりもパワーカードをたくさん使うことを狙う。

意外とパイオニアEDHは通常EDHに混じっても戦える理由には、ちょうど良いレンジに収まるのだろう。

今の通常EDHで新しいデッキを組むときに

  • 洗練されたパイオニアEDHのコンセプトは通常EDHでも生かしうる
  • 土地によるマナ加速
  • 序盤特化の打ち消しをもう少し後半向きにシフトするか減量

などは考慮に値するかな、と思った。

ではまた。

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