ロマサガ2リメイクはサガ初心者に優しい仕様だった

SFC~PSのスクエアのRPGは完成度が高い。

グラフィックは現在より劣るのは仕方ないのだが、ゲーム性は今でも遊べて面白い。

この時代のRPGの魅力は短くて洗練されたテキスト。

容量の都合でセリフを制限する必要があるから、端的で印象に残るセリフが多い。

ロマサガ2でも

「流し斬りが完全に入ったのに……」

「ジェラール様は学問でもやっていればいいんですよ」

など冷静に考えるとちょっとシュールな、でも勢いとインパクトがあるセリフが幾つもある。

技名も如何にも中学生がつけたみたいな名前が沢山あるが、それがまた良い。

皆死ね矢
よく分からんけど漢字が並んで格好いい技。アンデッド特攻が役立ち頻用した。
ナブラって何?と調べたら釣り用語らしい。特に格好いい訳では無い言葉を格好良く魅せる工夫よ

 

さて、サガシリーズは特有のゲーム性から一般受けしにくいものの、ハマる人はハマるゲームという位置づけだった。

僕はロマサガ3、サガフロンティア初代、ミンサガと手を出して、いずれもエンディングまで行けず断念している。

唯一クリアしたのは、サガフロンティア2。これは他とは異なる一本道RPGだが。

サガをクリア出来ない要因として、説明不足がある。

閃きで技を習得、レベルの概念が無い、フリーシナリオなど他にはないシステムだが、いずれもユーザーが手探りで学習していくものになる。

特定の技を習得するには、特定のキャラで別の特定の技を使い続ける必要があるのだが、ノーヒントである。

しかもゲームの難易度自体が高いため、技の習得が遅すぎてボスを倒せなかったり、敵が強くなりすぎて詰むことも。

攻略サイトを見てしまうと、アレを取り逃したコレを取り逃したと後悔が出て、推奨攻略も見えてしまうのでフリーシナリオの利点が薄れ、萎えてしまう。

そして、そっと置いてしまうのである。

ゲーム中に、もう少し親切なガイドがあれば……

それが僕の要望だった。

 

ロマサガ2リメイクも当初は手を付ける気が全然無かった。

が、評判が良いことを各所で耳にして、さらに“親切な仕様”になっている点も目にした。

どの技から新たな技を閃く可能性があるのか分かるようになってるし、現行キャラで閃く適性が無い場合はバツがつく。

閃く前は技名は???になる。派生先の技があるのか、閃くことが可能かステータス画面で確認できて有難い。
ロード時間のTIPSもこのゲームだとかなり有難い

この技を使い続けて本当に大丈夫かな、という不安を抱えながらプレイするデメリットが無くなった。

そしてシナリオのガイドが出るのでイベントもスムーズに進行。無駄にあっちこっち歩き回って同じ人に何度も話しかける苦労が無くなった。

中盤から未発見の宝箱の個数も分かるようになったので、取りこぼしでモヤモヤすることも無い。

一方で手探り感がなくなって、古典的なサガのファンからは不評があるかもしれない。

しかし、コレくらいプレイしやすくなると、僕のような一般ユーザーでも楽しむことが出来た。

例えばフリーシナリオにしても、幾つかの選択肢から選んで進めるのか、次にどこに進んで良いか分からずウロウロして、何とか見つけたシナリオを仕方なく進めるのかでは全然違う。

キャラに将来性があるのか分からない、使ってみても閃きシステムの都合上すぐに性能を見定めることが出来ず、キャラが悪いのか、使っている技が悪いのか、はたまた運が悪くて閃かないだけなのかモヤモヤする時間を過ごすのも嫌。

キャラの性能を見比べて自分に合った仲間を使いたい。

せっかく大量の仲間がいて選択できるのに、マスクデータが多すぎて即座に比較できないと試行錯誤に時間が掛かってしまうし、そもそも色んなキャラを使おうという気にならない。

ある程度“見える”方が色んなキャラの差を感じて、使ってみようという気になる。

登場するキャラもとても多いが、年代が変わる毎にパーティをコロコロ変えて色んなキャラを楽しんだ。

このようなリメイクの親切な仕様の結果、サガを断念し続けた自分でも、このゲームは最後までプレイすることが出来た。

クリアまで55時間。

密度の薄いレベル上げやウロウロする時間は少なく、濃い時間だった。

難易度はオリジナルで始めたが、2-3回は全滅したため、丁度良い感じのスリルだった。

ちゃんとゲームオーバーも経験した

 

唯一の難点は各所でも言われているロード時間。

Switch版だと、ワールドマップの移動で15秒もかかる。

これだけが本当に惜しかったが、全体的にはかなり満足いく内容だった。

同様のリメイクなら、次のサガも買いたい。

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