【EDH】指輪物語が発売後のトラシオス&ティムナについて考える

《審判官の使い魔》を始めとした軽量の飛行クリーチャーを並べ、早々に《ティムナ》で2-3ドローシステムを組む構築をしばらく愛用していたが、指輪物語で事情が変わる。

《オークの弓使い》である。

EDHでのオークの弓使いについて。

マナクリだけでなくタフネス1の飛行達が一掃されてしまう…

オークに凌辱されるものたち

次環境では構築を大きく変える必要がある。

そこでトラティムの現状の問題点、今後の展望についての考察をする。

デッキリストと勝ち手段

土地 32枚

《Tundra》
《Underground Sea》
《Tropical Island》
《Scrubland》
《Savannah》
《Bayou》
《神聖なる泉》
《湿った墓》
《繁殖池》
《寺院の庭》
《草むした墓》
《雲海》
《変遷の泉》
《豪勢な大通り》
《下生えの競技場》
《溢れかえる岸辺》
《汚染された三角州》
《沸騰する小湖》
《霧深い雨林》
《血染めのぬかるみ》
《新緑の地下墓地》
《湿地の干潟》
《樹木茂る山麓》
《乾燥台地》
《吹きさらしの荒野》
《真鍮の都》
《マナの合流点》
《禁忌の果樹園》
《統率の塔》
《宝石の洞窟》
《ガイアの揺籃の地》
《天上都市、大田原》

クリーチャー

《トリトンの英雄、トラシオス》
《織り手のティムナ》

《極楽鳥》
《アヴァシンの巡礼者》
《深き闇のエルフ》
《貴族の教主》
《フィンドホーンのエルフ》
《死儀礼のシャーマン》
《エスパーの歩哨》
《セラの高位僧》
《審判官の使い魔》
《霊廟の放浪者》
《ギラプールの希望》
《献身のドルイド》
《水蓮のコブラ》
《フェアリーの大群》
《幻影の像》
《フェアリーの黒幕》
《呪文捕らえのスプライト》
《帳簿裂き》
《金粉のドレイク》
《タッサの神託者》
《悔恨する僧侶》
《呪文探究者》
《復活した精霊信者、ニッサ》
《忍耐》
《永遠の証人》
《イーオスのレインジャー長》
《大衆扇動者、ブリーナ》
《偉大なる統一者、アトラクサ》

非クリーチャー呪文

《イコリアへの侵攻》

《伝国の玉璽》
《悪魔の教示者》
《悪魔の意図》
《新生化》
《異界の進化》
《セヴィンの再利用》
《自然の秩序》
《破滅の終焉》

《否定の契約》
《沈黙》
《神秘の教示者》
《吸血の教示者》
《蒸気の連鎖》
《断れない提案》
《狼狽の嵐》
《白鳥の歌》
《精神的つまづき》
《剣を鍬に》
《Demonic Consultation》
《有毒の蘇生》
《秘儀の否定》
《遅延》
《汚れた契約》
《サイクロンの裂け目》
《激情の後見》
《否定の力》
《意志の力》
《召喚の調べ》

《金属モックス》
《水蓮の花びら》
《モックス・ダイアモンド》
《魔力の墓所》
《太陽の指輪》

《神秘的負荷》
《即時換装》
《リスティックの研究》

Thrasios/Tymna - Commander (Thrasios, Triton Hero / Tymna the Weaver)
A deck created using the deck building website, Moxfield.

※moxfieldは随時更新中のため上記リストとは異なる可能性あり

勝ち手段は

  • 《タッサの神託者》+《汚れた契約》or《Demonic Consultation》
  • 《献身のドルイド》+《即時換装》

緑マナ無限→《トラシオス》で無限ドロー→《破滅の終焉》

これは一般的なトラティムと同様。

トラティム運用上の注意

このデッキは土地事故は許されないし、1枚でひっくり返すカードが無いので妨害のやり取りは出来るだけ避けたい。

赤黒デッキは《波止場の恐喝者》から高コストパワーカード、土地が詰まっていても《暗黒の儀式》→《むかつき》で即勝ちのプランがあるが、このデッキでは一発逆転プランはない。

豊富な緑のクリーチャーサーチで《タッサの神託者》へのアクセスが強い一方で、マナを一気に増やす手段は乏しい。

《タッサの神託者》やその周辺で固めると複数の色マナが沢山必要で、特に瞬間的に青を増やす手段は限定的。

だから色マナ供給源として土地を並べ続ける必要がある。

更に、このデッキは1枚でひっくり返すカードが無いため、リソースを失いすぎるとダメ。

万策尽きた、土地もない→《死の国からの脱出》で勝ち、みたいなカードがない。

《ティムナ》のドローをアテにしているのでクリーチャーは死んではいけないし、攻撃が通らないといけない。

僕が《敵対工作員》を使っていない理由でもある。

1ターン目にマナクリ、2ターン目に《敵対工作員》を出すと相手全員にとって邪魔なので除去の的になり、ここで除去されると3ターン目に《ティムナ》を出してもアタックできるクリーチャーがいなくなる。

この出遅れは致命的で、4ターン目以降いつでも1枚で即死級カードが使えるデッキに押し負ける。

《むかつき》だけでなく青単の《召し上げ》、緑のファッティなど、全てを妨害しきれない。

一触即発の盤面で、このデッキは既に手札と土地が揃っていないと、勝負にならないのである。

だからこそ除去の的になりにくくて、回避能力が求められる。

パワーカードを叩きつけるのではなく、線が細いので綱渡り的な動きが求められる。

コンボ完成までに求められるもの

クリーチャーを並べるのは大事だが、メインコンボに貢献しなければ意味が無い。

マナ加速とドローは当然大事。

マナクリは緑以外が出ることが大事で、《水蓮のコブラ》は青マナを大量に生み出す貴重な性能。

《ティムナ》でドローするための飛行クリーチャーもドローやコンボサポートが理想的。

定番の《フェアリーの黒幕》《帳簿裂き》《ギラプールの希望》はもちろん、余剰マナ込みで妨害を構える余裕はないことが多いので、《審判官の使い魔》も相手のカウンターへの抑止力になれる。

1マナクリーチャーは《新生化》で《タッサの神託者》《献身のドルイド》のどちらにでもアクセス出来る点も大事。

また《悔恨する僧侶》は、《タッサの神託者》コンボに《忍耐》を合わせられた時に墓地を消して勝つことが出来る。

《ダウスィーの虚空歩き》ほど的にならず、色事故を起こさず、自分の勝利をサポートしてくれて好き。

こんな感じで、着々と自分のコンボに備えられる生物が良い。

《自然の秩序》の有効性

カード1枚で押し切るカードが無い欠点として、チューターを1枚だけ持っている時の使い道がない欠点があった。

色マナ要求が強く、統率者含めて不特定マナの使い道が少ないこのデッキでは《吸血の教示者》→《魔力の墓所》の動きが弱い。

《吸血の教示者》でマナ加速が欲しいときには《ガイアの揺籃の地》を持ってくることが多いが、これは展開できた後しかできない。

持て余す《吸血の教示者》からパワフルなカードが欲しかった。

一方で《自然の秩序》は緑単ではめちゃくちゃ強い実感があった。

EDHでの自然の秩序。

《進歩の災い》
《威厳の魔力》
《頂点のアルティサウルス》
コンボパーツ

と盤面制圧からコンボまで大活躍。

EDH進歩の災いと頂点のアルティサウルス
どちらも強力なリセットであり、強力なクロック

トラティムでも検討したことがあるが、今まで《自然の秩序》が挙がってこなかったのは、アド源として良いものがなかったため。

しかし《偉大なる統一者、アトラクサ》のおかげで、求めていたカードアドバンテージを稼ぐ手段が手に入った。

EDH偉大なる統一者、アトラクサ。

《星界の大蛇、コーマ》も悪くなかったが、結局《ティムナ》でカードを引くことを狙いたいわけで、もっと直接的で即効性のあるアド源が欲しい。

緑単ほど横並びは出来ないので《威厳の魔力》《轟く声、ティシャーナ》も何か違う。

《アトラクサ》は即効性があって、10枚も見るとチューター2枚もしくはチューター+コンボパーツの組み合わせはよく発生する。

長引けば普通に唱えられるマナではあるし、《意思の力》《否定の力》のコストにもなる。

更に中盤以降のサイズ負けを克服して飛行絆魂警戒は守りの面でも頼りになるし、ライフが30切った後に《セラの高位僧》を再度6/6する手段にもなる。

実際のところ、《自然の秩序》は使ってみると悪くない。

コンボは《献身のドルイド》があるし、《トラシオス》のおかげで生け贄は必ず用意できるし、求めていた爆発力が手に入る。

ただ《自然の秩序》を使うなら、やはり《進歩の災い》と《頂点のアルティサウルス》という相手の盤面を滅ぼすカードは欲しいと思った。

この2枚があってこそ真価を発揮できる気がする。

相手への妨害で最も強い動きはマナベースを潰すこと。

そしてファッティで殴ったり、《アルティサウルス》で相手の盤面を崩壊させれば、回避能力に頼らなくても良い。

マナベース

現状は土地を安定して並べるために、土地を多めに採用して、色拘束の少ない生物から早々に《ティムナ》大量ドローを狙っていたが、方針転換するにあたって色マナ供給源の安定は課題。

というか、今でも結構色事故が問題になる。

土地28枚で《耐え抜くもの、母聖樹》入れて《ダウスィーの虚空歩き》を採用しているリストってどうやって回してるの…

かつての構築から出てくる候補は、

《改革派の結集者》+フェッチ
《花の絨毯》
《楽園の拡散》
《三顧の礼》
《自然の知識》
《肥沃な大地》
《秘儀の印鑑》
《セヴィンの再利用》+フェッチ

あたり。

《花の絨毯》はムラが嫌いで、《楽園の拡散》は《三顧の礼》などがないと森不足になるので優先度は落ちるけど…

このデッキのコンボ自体は3-4マナと軽いのだが、同一ターンでチューターを経由して、カウンターや《沈黙》も唱えるには6-7マナ必要なので、実はマナ加速もちゃんと欲しい。

《水蓮のコブラ》《復活した精霊信者、ニッサ》のおかげで土地を置く系のカードは爆発力を高めやすいが、サーチ制限に弱くなるのは課題。

ブルーカウント

《霊廟の放浪者》《呪文詰まりのスプライト》などは《意思の力》《否定の力》のコストとしても大事だった。

上記のように《自然の秩序》や緑のマナ加速に変えていくと、ブルーカウントが怪しくなる。

《意思の力》を使うためにカウンターを切るのも勿体なくて、本当は過剰になった時に切りたいのはマナ加速かドローなのだが…

ここは大きな課題。

まとめ

《オークの弓使い》に激よわ構築のせいで、組み替え必須になった。

《船殻破り》並みのインパクトで、さすがに影響受けるデッキが多すぎるので禁止されるかもしれないが、一方で《自然の秩序》という新たな軸を開拓するチャンスでもある。

そもそも、こちらも《オークの弓使い》使う側だし、《フェアリーの黒幕》と組み合わせて悪用する色だからな…

というわけで次期環境のトラシオス&ティムナ考察でした。

ではまた。

続きはこちら。

【EDH】トラシオス&ティムナのデッキ解説【トラティム】
統率者(EDH)トラシオス&ティムナのデッキ解説。指輪物語後の調整結果まとめ。

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