気になっていたんだけど積んでいて、実は今更ながらプレイした。
初代はプレイ済み、セカンドは未プレイ。
クリア後要素まで楽しんだのでレビュー。
良かった点
ジョブや装備の組み合わせが面白い
昔のFFをベースに進化させたようなゲーム性。
4人の仲間がいるが基本的なステータスや性能に差は無く、ジョブと装備の組み合わせで差別化していく。
いつもの白魔道士で回復しながら攻撃する昔っぽい戦闘ですぐ飽きるかと思いきや、意外と編成の組み合わせやシナジーがあって奥が深い。
序盤は大した差はつかないが、ボスを倒す毎に次々とジョブが増えていき、最終的に20種類以上、しかもジョブ毎の個性も強い。
難易度HARDは脳筋ゴリ押しも難しく、このキャラはアタッカー、こっちは回復役と、しっかり差別化を考えて育成していくことが重要だった。
ジョブレベルは後で簡単に稼ぎプレイで挽回可能だから、育成に失敗しても詰むわけではない。
装備も適当に強いものが正解ではない。
装備ごとに重量が決まっており、ジョブによって重量の上限が変わるので、最後まで序盤の装備が役に立ったりする。
重くて強力な武器を持つために軽くて弱い防具を付ける、回復役は武器の性能を落として防具を固める、みたいな。
という感じで、その時点で使える戦略を色々と考えて強敵を倒す、という点がとても面白かった。
特定の条件を満たすと明らかに強すぎるジョブがあるのも、“いつもの感じ”がしていい。
中盤くらいに壊れ要素に気付くわけだが、途中は適度に縛りながら進めて、後半サブイベントが重なって面倒臭くなってきたら壊れジョブでサクサク消化できたので、これはこれで重要。
終盤はジョブやアビリティの組み合わせによっては尋常じゃ無い強さを発揮するものが多数あって、難易度HARDであっても瞬殺してしまうくらい味方が強くなりすぎるが、これはこれで悪くないと思っている。
組み合わせを考える楽しみは勿論、ボリュームが多いゲームにありがちな、終盤ダレてくることの対策にもなっている。
多分最後まで愚直に殴り合ってたら、途中で飽きてたと思う。
戦闘のテンポが良い
ターン性バトルだが前作同様にターンを溜めたり、溜めたターンを使ったり、ターンを前借りして一気に複数回行動が出来る。
ボス戦では押し引きが大事になるが、雑魚敵は基本的に開幕で限界までターンを消化して瞬殺を狙う。
4倍速の戦闘かつ前回のコマンド入力を再現できるので、その地域の敵にあった装備をすれば(無効や半減に気を遣えば)、格下の雑魚戦をあっさり終わらせてくれる。
RPGの戦闘は後半になるほど面倒臭くなってくるのが常だが、このゲームは最後まで、どちらかと言うと雑魚敵と戦いたい寄りだった。
次々とジョブが増えていくのでそれなりに戦闘してレベリングしたいし、モンスターを捕まえるスキルで有能な敵はある程度は捕獲しておきたいし、ドロップアイテムも結構良いものが多いのも戦闘したくなる要因。
雑魚敵と戦いたくなるシステムはRPGとしてとても良かった。
ストーリー
王道ストーリーで外れはなく、終盤にはちょっとした仕掛けもある。
最後の章に入る方法は自力で気付けなかったよ…
終わったようで終わったいないモヤモヤした展開が続くが、真エンドまで見るとハッピーエンドで終わってくれるので安心を。
むしろ途中のモヤモヤがあるからこそ最後が盛り上がる。
ミニゲームが面白い
カードゲームによる陣取り。
デッキ構築して、対戦して、とミニゲームにしては面倒だと思ったけど、やってみると丁度良く面白い。
これ以上凝り過ぎても本編に支障が出るし、これ以上簡素化すると多分戦略とかどうでも良くなってしまうし。
悪かった点
ユーザーに不親切な点が多い
ロードが長い、ファストトラベルが無い、入り組んだダンジョンなのに地図が無い、ボスと雑魚で装備やアビリティの付け替えが面倒、ソフトリセットがないetc
色んな所で手前がかかる仕様が多くストレス。
マップ切り替えのロード時間は3-4秒あるし、ファストトラベルが無いので同じ場所をなんども走って移動しないといけない。
クエストでは一度クリアしたダンジョンにも何度も行かされるので本当に面倒。一度クリアしたダンジョンを再び歩き回る意味ある?
容量の少なかった昔のゲームのかさ増し手段ならともかく、このゲームのボリュームはしっかりあるし(クリアまで60時間以上)、後半になるにつれて移動の苦痛度が上がっていく。
また、ボス戦と雑魚敵ではアビリティや装備を付け替えて編成を変える必要があるのだが、編成を記録できないので、毎回手動でいじらなければならない。
具体的にはメインジョブとサブジョブ、アビリティ5個、装備6個を4人分再編成。
重量制限があるので防具も適当に強いものを付ければ良いわけではなく、おまかせ装備機能は正直なところ機能してないどころかせっかく途中まで組んだところで間違えてボタンを押すと最悪。
ボス戦の構築は一回戦ってみて傾向をみてから編成を考えるので(特定の行動に対する反撃スキルがあると嚙み合わせが悪いと勝てないので)、やり直し前提で適当にまず突っ込むのでソフトリセットが無いのも辛い。
そしてボス戦が終わった後に、また雑魚敵特化の編成に戻すのも面倒臭い。
今時のゲームは編成パターンをいくつか記録出来るものでしょ。
昔のFFらしさを追い求めるのは、それはそれで面白いからありなんだけど、不親切な仕様までFFに寄せて欲しくない…
直近で超ユーザーフレンドリーで快適なゲームをプレイしていたのも、余計にストレスを感じた理由だろうが。
町が少ない、世界が狭い
各国を旅するストーリーで砂漠や森、雪原など様々な地域があるものの、町が少なく世界が狭い。
移動の負担を減らすために意図的に町の機能は集約しているのかもしれないけど、その割に規模の大きなセカイ系の話が出てくるので違和感がある。
今のロード時間やファストトラベルが無い仕様で世界を広くされても困るけど、冒険感を出すにはもう少し世界が広いと良かったなあ、と思う。
フィールドの移動が見にくい
高低差と奥行きがあって、入り組んだ立体構造のマップなのに視点が自由に変えられないどころか、勝手に視点が切り替わったり変にズームされるカメラワークで混乱する。
最初の町の中を移動するだけでも、慣れるまで結構大変だった。
総評
戦闘システムはとても面白いしボリュームもある。
ストーリーも安心感がある。
RPGの骨格がしっかりして2周目をプレイしても良いくらい面白いゲームなんだが、不親切な仕様が多いので1周で十分かな。惜しい。
総合的には良作だと思います。
ではまた。
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