デッキリスト
コンセプトは以前の記事で紹介したので簡潔に。
《アトラクサ》のデッキ掘りと様々な工夫により追加ターンを連続6~8ターン得て、《アトラクサ》の統率者ダメージで殴り倒すコンボデッキ。ちなみにコントロールではない。
詳細は下記
最近得たパワーカード
《自ら運を掴め》
5マナ3ドローは中継ぎに最適で、更に計画によるコスト踏み倒しは高コストのパワーカード(主に追加ターン)が多いこのデッキでは価値が高い。
《アトラクサ》を出した返しのターンを凌ぐことが大きな課題だが、追加ターンを0マナで唱えられば簡単に隙を消せる。
追加ターンと《出現の根本原理》は合計6枚しかないので大当たりは6%程度だが、実際には大技を仕込むと全員に警戒されるので《金粉の水蓮》《市場の祝祭》《日没を遅らせる者、テフェリー》など中コストで即効性のあるマナ加速を仕込む方が無難で強い。
《落星の祈祷》
このデッキはリセットを頻用するコントロールではないのでマナクリでの加速も狙う。
パイオニアのカードプールでは2マナ以下の加速はマナクリを主体にする必要がある(このデッキでは2マナの非クリーチャー加速は3枚しかない)。
更に追加ターンを連打して勝つためには《アトラクサ》の生存が必要。
明滅やコピーでのデッキ掘り、《アルケヴィオスへの侵攻》を一発で裏返して追加ターンをコピーするため。
それでも相手に厄介な生物を並べられたらリセットを使いたい。
今までは《悲劇的な傲慢》《永遠の放浪者》などイマイチ融通が効かないカードで妥協したり(一体だけ厄介な生物を持つ相手には無力)、思い切ってリセットは《サイクロンの裂け目》一本に絞ったりしたが、遂にマスターピースが来た。
リセットして《アトラクサ》の再利用にカード1枚の贈呈は安すぎる。
他にもマナクリ、《機械の母、エリシュ・ノーン》など残したい生物は多い。
自分のマナクリが少なければ、《落星の祈祷》自体が《アトラクサ》を明滅させるコンボパーツみたいに使えるので純粋なリセットよりも腐りにくい。
《耕作する高原導き》
2マナのマナ加速は沢山入れないと初動が安定しないが、重複しすぎても弱い。
このカードは4マナで加速+2として使えるので、初手で2マナ加速が重複しても1→2→4→7のマナカーブで4ターン目に《アトラクサ》や《出現の根本原理》を狙える。
好きな色が出るのもありがたい。
こういうマナクリは今までに無くて、いぶし銀な強さを噛み締めている。
パイオニアEDHの2マナ加速の中では最強クラスと言いたいところだが、《落星の学者、ロクサーヌ》に焼かれる点で最強にはなれない。
他のデッキで使われる最近のパワーカード
《宝物庫生まれの暴君》
最初の印象はチマチマ引いてもなあ、だったが想像以上に強かった。
手札が切れないのが本当に厄介で、
粘り強く展開することで殴り合いにもリセットに対しても強く、つまりコンボの乏しいパイオニアEDHでは殆どのデッキに強いカード。
コピーすれば複数誘発して手札は溢れかえる。
パイオニアEDHは殴り合いで決着が着くことも多く、3点ライフゲインも超重要。
《威厳の魔力》がいないパイオニアEDHでは、緑が生物サーチからリソース拡大を狙うならこのカードか《ヴォリンクレックス》が定番で、ややゆったりした感じになる。
そのため、このデッキのようにコンボ勝ちを狙う場合はさほど脅威では無い。
沢山引かれようともカウンターが無ければ殆ど無視できる(赤緑の《ティボルトの計略》は厄介だが)。
《アトラクサ》で止まるサイズなので殴り合いにもならない。
逆に《宝物庫生まれの暴君》側は《歓楽の神、ゼナゴス》《八百長試合》《アクームの怒り、モラウグ》等でパワーを1上げることが《アトラクサ》突破の上で大事になる。
《アトラクサ》と接死で相打ちになってもトークンでドロー出来るし、突撃できるようになる。
諜報ランド
1ターン目にやる事が少ないパイオニアEDHでは、フェッチから諜報ランドは定番の動き。
このデッキのタップイン土地はトライオーム4種+《睡蓮の原野》があり、スローランドを処理することもあるので、諜報ランド複数はさすがにテンポがキツい。
ここぞという場面でタップインのために追加ターンが打てなくなる。
そのためサーチ用に《行き届いた書庫》を1枚だけ採用。
追加ターン+カウンターを使えるように青マナは沢山あっても困らないこと、平地をサーチする生物をコピーすることも稀にあるので青白で。
《陽背骨のオオヤマネコ》
天敵。
《アトラクサ》の強さはアド能力だけで無く、サイズ、接死、絆魂で防御性能も高いことにある。
《ガラゼス・プリズマリ》で同じような追加ターンを連打するデッキを組んだ時は、すぐに殴り倒されてしまっていた。
総合的に見て《アトラクサ》の劣化と思った。
やはりパイオニアEDHは殴り合い環境なのでサイズは大事になる。
絆魂のおかげで死なずに耐えられた場面は本当に多くて、逆にライフゲインを封じられることで耐えられなくなってしまう。
特殊地形分のダメージも、多色デッキの《アトラクサ》には刺さる。
《集会の季節》
アーティファクト、エンチャントの全体除去は活躍頻度が低く腐りやすい。
緑系デッキが有力なパイオニアEDHだが、《進歩の災い》がいないのでクリーチャーサーチから置物全体除去にアクセス出来ない欠点がある。
もちろんソーサリーでの全体除去は都合の良い時に手札に来ないので腐りがち。
アーティファクトの加速が弱い点もあって、茶割りばかり入れられない。
一応、《告別》《次元の浄化》で流すデッキもあるが、緑による土地加速を併用できないと《告別》側もアーティファクトの加速に頼るので痛み分けになる。
流されにくい環境柄、重めの置物を並べるデッキは結構ある。
《アトラクサ》デッキも《庭園への埋設》《金粉の水蓮》など中コスト帯の置物加速がわりと入っている。
ところが《集会の季節》はモード選択により腐りにくい全体除去なので、緑デッキが採用しやすい。
《威厳の魔力》が無いので、緑系デッキは一気に引くカードもスペルに頼る必要があって、《リシュカーの巧技》など含めて枚数を積みたい需要ともマッチ。
サーチ出来ないからね。
今のパイオニアEDHの緑系デッキにピッタリ嵌まるカードで、複数の緑を相手にすると誰か一人は《集会の季節》を引いている可能性も高まる。
今までは置物リセットは存在はしていてもあまり考える必要が無かったが、今後は多少は意識する必要がある。
重いスペルなのでカウンターで防ぎやすいが。
《落星の学者、ロクサーヌ》
マナクリを次々と焼き払う上に、加速効率も良いパワーカード。
タフネス2以下のマナクリの価値を下げたと思う。それでも使わざるを得ないが。
一方で《硬化した屑鉄喰らい》の評価は更に上がった。
《アトラクサ》とのシナジーを考えると《イリーシアの女像樹》を使いたいのだが、生存率を考えると《森の女人像》になる。
固有色の赤緑が欠点と言えば欠点だが、パイオニアEDHでは無限コンボやソリティア性能が低いため緑の単色だと苦しくて、緑のマナ加速からファッティを展開するコンセプトは多色化が定番。
その中でも速攻付与が可能な赤は無難に強い。
自分が組んだ《ルビー》もそういった意図で赤緑になっている。
赤緑が多いため、実は《ロクサーヌ》は色んなデッキにすんなり入っていく。
まとめ
《アトラクサ》の基本骨格は著変無し、採用基準も大きくは変わりないが意識すべきカードが増えた点も事実。
パイオニアEDHはカードプールが狭いので、強カードは新セット毎に上書きされやすい。
特に《宝物庫生まれの暴君》は今の緑系ランプの中心的な存在。
強いクリーチャーが増えてきて、相手のクリーチャーをコピーできるクローンの価値が更に上がる。
《三歩先》《灯の分身》など自分の生物しかコピーできないものは多いし。
というわけで、《アトラクサ》使用者から見るパイオニアEDHの環境変化でした。
ではまた。
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