
パイオニアEDHでのケフカデッキを紹介。
デッキリスト
コンセプト
色々と問題を感じていた《スピードデーモン》からの正統進化。
《ケフカ》の能力を生かして手札破壊によって相手の行動を制限する。
パイオニアEDHでは手札破壊は強い。
基本的にはマナ加速から重いカードを使う環境なので、《泥棒ネズミ》などで手札を削るとマナ加速が出来ても使うカードがないとか、場合によっては十分な加速をする前に手札を削られて手詰まりにさせられる。

《神秘的負荷》《一つの指輪》のようなインチキドローもないし。
対してこのデッキは、《ケフカ》でハンデス+リソース回復。
多くのハンデスは後半に不要なるし、序盤には不要な追加ターンやカウンターをルーティング可能なので、こちらは5マナに届きさえすればスムーズに動ける。
打ち消しも構えられるので、かろうじて復帰した相手の反撃もシャットアウト。
上手く回ると、まさに完封を味わえる。
特に卓内に手札破壊をするデッキが2人以上いると最悪で、余程リソース稼ぎが得意なデッキでないと身動きが取れなくなってしまう。
ただ勿論、万能な強さではない。問題は立ち上がりの遅さ。
やはり加速力では緑に負けるために、追いつけずに押しつぶされるゲームも沢山ある。
相手に大量の土地を並べられて、統率者でアドを取る系だと厳しい。
一応こちらも対抗策は用意していて
- 《当惑させる難題》
- 《勢い挫き》などでマナクリを倒して減速させる
- 《バネ葉の太鼓》《月罠の試作品》+ネズミで不足しがちな加速手段を補う
- 《カルシの帰還者》《ファイレクシアの抹消者》などの壁を用意(自身もテンポロスしやすいリセットをなるべく温存)
など。しかし先手後手で逆転不可能な展開は沢山ある。
結局は先手ゲーとも言う。
勝ち手段
- 《アクロゾズの放血者》+《消耗した全能》
- 《アスフォデルの灰色商人》
前者は当ブログでも何度も登場しているパイオニアEDHの黒でよく使う即死コンボ。

後者も定番だが補足する。
《アスフォデルの灰色商人》単独ではなく、《アクロゾズの放血者》《とぐろ巻きの再誕》、青のコピーカードで一気にライフを削るのが狙い。

またパイオニアEDHでは殴り合いで決まるゲームも多く、ハンデス後の《痛ましい苦境》も相手のライフを削るため、後半になると《アスフォデルの灰色商人》で20点くらいでも十分勝ててしまう。

また青が入ることで追加ターン戦術もある。
使い勝手も考えて《運命のきずな》《時間への侵入》の2枚しか採用していない。
《ケフカ》の能力で探査が稼ぎやすいので《時間への侵入》はチューター経由でも即座に使えるコストになる点を買った。
中盤に不意に追加ターンを挟んで《ケフカ》の能力を余分に1回誘発させたりハンデスを追加すると、相手の温存していた残り少ない手札のプランを破壊できるので使えるなら気軽に挟んでしまって良い。
個別にピックアップ
《宝船の巡航》《時を超えた探索》

《ケフカ》だけではリソース回復が遅い。ある程度のドローは必要。
《食糧補充》《限りない強欲》《ファイレクシアの闘技場》なども採用しているが、やはり探査ドローは軽くて即効性があって心強い。
《ケフカ》のおかげで墓地は稼ぎやすいし。
《多元宇宙の突破》

ほぼ勝ちカード。
仮に相手に盤面を固められて負けそうな状況でも、誰かのデッキから《原初の征服者、エターリ》やコピー生物が捲れると解決できてしまう可能性すらある。
緑と比べて加速が貧弱なので安定して4ターン目にキャストは狙いにくい。
大ぶりになるので、カウンターされてしまうと、他のプレイヤーからボコボコに殴られてライフが落ち込んでしまい実質負け。
隙が生まれるまで、ここぞというタイミングまで温存したい。
《ファイレクシアの抹消者》

ブロッカー&信心稼ぎ、たまにアタッカー。
10/10を超える《ルムラ》《アシャヤ》が殴ってくる環境。
特に《ルムラ》は警戒があるので空いてるところに気軽に攻撃する。
黒だから殴ろう、手札破壊で詰まされるから殴って倒しておこう、という心理が働いてこのデッキは狙われやすい。
全てを除去やリセットで処理するのは無理だし、リセットばかり唱えても自分の展開には何も貢献していない負け筋。信心も減ってしまう。
だから殴られないようにブロッカーが必要。
それはハンデスして用済みになった《泥棒ネズミ》や《真面目な身代わり》では役者不足である。
相手の攻撃の矛先を別のプレイヤーに向けることが最良。
そこで《ファイレクシアの抹消者》
ゲームが終わるほど横に並ぶまで絶対に殴られないし、信心も多く、攻撃してもスルーされるので《アスフォデルの灰色商人》で勝ちきるための削りにも使える。
同様の理由で《夜鷲のあさり屋》《カルシの帰還者》《黙示録、シェオルドレッド》も採用。

これらは接死で相手の攻撃を躊躇させる。
単に接死だけでは、もの足りないので、飛行やライフゲインを重視。
《沼》
3色デッキなのに、やたら《沼》が多い。
黒信心を稼ぐために《ファイレクシアの抹消者》などシンボルのキツいカードがあるし、そもそも黒は全体的に色拘束がキツめ。
ほとんどの土地が黒マナを出せるように、実は2色土地も工夫があって《蒸気孔》以外の青赤を抜いている。
よく見ると《ケフカ》以外に赤いカードは《クロクサ》しか入ってないんだよね。
《当惑させる難題》

緑の土地加速への牽制。
先置きすると、たまたま土地加速が多めの手札をキープした緑は終わる。
キャントリップで腐りにくいとは言え、このデッキはマナ加速が弱いためにテンポロスがキツく、タイミングを逃すと効果は薄くなるし、なんというか“先手ゲー”を助長させるカードだと思う。
まとめ
ハンデスデッキとしては中々よい仕上がりになった。
パイオニア環境は緑以外のデッキはマナ加速が貧弱で、2ターン目にやる事がない問題があったが、ハンデスカードで補うことができ、更に《バネ葉の太鼓》《月罠の試作品》という緑でも貴重な1マナ域も使いこなせる。
黒単の限界だった今引き負けを阻止出来るカウンターがあるし、ダメ押しの追加ターンもある。
湧霧の村での相手のカウンター対策も大きい。
同じようなコンセプトで組むなら青黒ベースが理想。
ちなみに《ケフカ》を裏返したことは1回も無い。
重くて隙が大きいから、起動に対応して除去されると負け筋になりかねないし。
ではまた。
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