【メタゲームとは】対戦ゲームで上位ランカーの構築を初心者が使うと弱い理由

ソロプレイのゲームではカタログスペックが最強の駒を使うのが最も勝ちやすい。

対人ゲームでは、ゲーム内の最強の駒=最高の勝率とは限らない。

汎用性もスペックも低いけど、対戦相手の使う駒に対するピンポイント対策が輝く場合もある。

このようにゲーム内の単純な強弱の比較ではなく、対戦相手が使いそうなものや流行への対策や戦略を考えることをメタゲームと言う。

メタ(meta-)とは『~を超えた』という意味合いで、ゲーム内のやり取りを超えて、ゲーム外の情報収集によって対戦を有利にする考えである。

メタゲームから乗じて、特定の相手の対策を強化することを『メタる』と言われる。

自分のよくプレイするマジック・ザ・ギャザリング(MTG)やTCG業界ではよく使われる言葉。

そもそも由来がMTGなので。

対戦ゲームでは有力な考え方だが、聞いたことが無い、あまりよく分かっていない人もいると思う。

今日はこのメタゲームに関する個人的な解釈について書こうと思う。

メタゲームの発生する理由

よくバランスの取れた対戦ゲームでは『○○に強いけど△△に弱い』というある程度のジャンケン関係にある。

例えば、とあるトーナメントでグーを出す対戦相手しかいないとしたら、パーを出し続ければ勝つことが出来る。

実際にはゲーム内の強弱は完全なジャンケンではなく、ある程度アンバランスになっている。

ジャンケンを例に取るとこのように設定することがリアルなゲーム事情に近い(それでも極端な例とする)。

・チョキはパーに勝てるが、50%でグーに負ける(50%でグーに勝てる)
・その他の相性は通常通り

この場合、どの手を出すのが最も勝ちやすい?

勿論、チョキ。

相性の良い相手に必ず勝ち、逆に相性の悪い相手にも一定の割合で勝つことが出来る。

逆にグーはパーには勝てないし、チョキにも50%で負けると悲惨な勝率である。

ゲーム内の強弱は、このように傾斜が掛かっていることが多い。

実際にはもっと複雑で一見して分からない。

チョキA、チョキB、チョキCといった感じで複数の勝率が高い手が見つかることも多い。

いずれにせよ、ゲームが公開された後にチョキの優位性に早く気付いた人はチョキを使い続けてランクが上がる。

そうして勝ち残った上位にはチョキが溢れかえる。

上位ランカーになって周囲にチョキしか居ないことに気付いたプレイヤーは、グーを出すようになって勝てる。

そこでランキングは更に上がる。

今回の設定では最も勝率の低かったはずのグーだが、周りにチョキしか無いなら話は別。

そしてyoutubeで『今はグーが熱い!』と配信するのである。

メタゲームの理屈が上位帯と下位帯で異なる理由

そこまで対戦に熱が無いプレイヤーや、趣味嗜好の強いプレイヤーの間では、ひたすらチョキが使われるのでは無く、様々な手が使われる。

そもそも巧妙に隠されたゲーム内のバランスを見抜けず、チョキの優位性を必ずしも全員が知ってるとは限らない。

対戦相手が全ての手を均等に出すのであれば、今回の設定ではチョキが最強なわけだし、多少偏る程度でもやはりチョキが勝ちやすい。

つまり『勝ち残った人達しかいない』一定の傾向がある上位帯の対戦と、『雑多なプレイヤーがいる』帯域の対戦は傾向が全然違うのである。

メタゲームが違う。

上位ランカーの真似をして迂闊にグーを出すと、勝率は悲惨であろう。

下位ランクで勝率を上げる方法

自分は学生時代は無限にゲームに時間を割いてランキング上位を目指していたものの、社会人になってゲームをプレイできる時間が減って、趣味的にそこそこ楽しむレベルになった。

そんな自分に合った勝つための戦略を紹介する。

自分がゲームに割ける時間から限界を知る

こういうことを言う人は少ないので、あえて。

ガチゲーマーは絶対に言わないことで、自分のような趣味ゲーマーだからこそ言えると思う。

当たり前だが、勝つためには沢山の対戦をして、沢山の知識が必要。

ゲームに割ける時間が多いほど上位になりやすいのは至極当然。

しかし趣味ゲーマーには、ゲームに割ける時間が限られる。

そのため、これ以上勝率を上げるのは無理だろうな、という限界のラインがどこかにある。

趣味ゲーマーは最上位になることを目標にしても達成出来ないし、勝てないことに焦って中途半端に上位帯の真似をしても、上述の通り噛み合わず勝ち切れないこともある。

限られた時間内で勝率を上げたいなら、『ここまで』という相応の割り切りが必要。

自分と同ランクの情報を集める

真似をするなら自分と同じランク帯で勝ち抜いた人の構築が良い。

流行が大体同じだし、その対策はそのまま自分の勝率アップに繋がる。

ただし中途半端なランクの情報はあまり出てこないというか、埋もれがち。

上位帯の真似をする場合でも、尖ったメタ構築ではなくて、元々ゲーム内で強い構築の延長線上のもの(今回の例で言えばチョキを更に改良した構築)を真似するのは、勿論自分のランク帯でも有効なはず。

チョキを使い続ける

余程相手の出す手が偏っていない限り、今回の設定ではチョキが最も勝てるものだった。

上位ランカーがグーを流行らせても、その内、上位ランカーではパーが流行る。

タイミング次第で自然と自分の勝てる流行りが来る可能性もある。

メタゲームは生き物と例えられることもあるが、まさにその通りで移り変わっていく。

流行り廃りに流されずに同じ構築を使い続けて変わるのがプレイング。

実際のゲームではコマンド選択や相手の出方の読みがあり、ジャンケンのように単に手を出すだけではない。

指の開き方や手を出すスピードでグーがパーに勝つのが対戦ゲーム。

この対戦相手だと『こういう感じの動きをした方が勝てるよな?』という経験値によって勝率が上がるので、同じ構築を使い続けて練度を上げることも大事。

上位帯の人達は、そもそも色んな構築を使い続けた中で結論を出しているので、後追いの真似をして乗り換えを続けると、プレイングが追いついておらず、その点でも勝率はイマイチになってしまう。

まとめ

メタゲームの概説と自分のランクに応じた勝率の上げ方について。

今回触れてないが『メタ外』といって相手が想定していない戦略で対策をくぐり抜けて勝つ戦略もある。

『地雷』とも言われる。

メタ外の構築をするには対戦環境を把握して、“抜け穴”を見つけ出さないといけないので初心者には難しいが、好きな構築から偶然発見できることもある。

見つかればラッキーだし、自分の戦略が通用すると面白いよね。

まずは、お気に入りの構築を使い続けることが勝利への近道だと思う。

ではまた。

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