【EDH】トラティムの勝ちパターン考察と当落選上のカード達

MTGの楽しい瞬間の一つに、デッキのカードをあれこれ入れ替えて構築を考えている時が挙げられる。

アプリやブラウザ上でデッキ構築どころか一人回しが可能なツールまであるので、いつでもどこでも可能。

僕もMoxfieldは愛用している。

ただデッキ調整では、しばしば堂々巡りが起きる。

理由があって不採用にしたのに、時間が経つと何となく使いたくなり、また入れてしまう。

そして問題を感じて、また抜くと。

特にプレイ出来る期間が空いてしまうと発生しやすい。

そこで自分用のメモとしてトラティムの調整記録を残すことにした。

勝ちパターン

勝てるゲーム展開は一番優先で重点的に考察すべき内容。

①早いターンでバックアップ付きのコンボ

3ターン目くらいにカウンターや《沈黙》1-2枚のバックアップありで《タッサの神託者》コンボを決めると勝つ確率が高い。

マナクリから2ターン目に《意思の力》付きでコンボを仕掛けると勝てる。

そりゃそうだ。

デッキの強い部分を理想的に引いており再現性は低いが、最も勝てるパターンであることに間違いない。

この上振れ確率を無理なく上げるための工夫をしたい。

軽いチューターは勿論、《新生化》《異界の進化》をスムーズに使うための生け贄を充実させたい。

《タッサの神託者》を直接場に出せるので、生け贄がいれば仕掛けるターンに必要なマナは《悪魔の教示者》を経由するより少なくなるし、青マナを残しやすい。

また序盤では対戦相手もマナを残しながら展開することが難しいことが多く、《審判官の使い魔》が相手の《意思の力》を打ち砕いたこともある。

好き

使いにくいけどテンポが良くて使いたい《新生化》の生け贄になれるし。

ただし、あまりにも序盤に特化しすぎて、引けなかったら終わりでは困る。

速度に全振りできるデッキではないので、偶然の最速コンボは歓迎するが、影響が小さな弱いカードを入れてまで初動に全振りは出来ない。

加速系カードに対しての評価は、中期戦を見据えて継続的に使えることが大事。

使い捨てマナ加速は取捨選択が必要。

例えば《水蓮の花びら》は序盤の青マナ不足を補ってくれて最速コンボにかなり貢献してくれる。

一方で《エルフの指導霊》は確かに《異界の進化》の緑マナに使えるものの、用途が限定的で使いにくい。

個人的なイメージとしては、このデッキでの使い捨てのマナ加速は

アリ寄り
・《水蓮の花びら》

ナシ寄り
・《エルフの指導霊》
・《暗黒の儀式》

という感じ。

《一つの指輪》《黙示録、シェオルドレッド》など中コスト帯が増えて《暗黒の儀式》を使いやすくなるかと思ったけど、腐らせることの方が多かった。

②早いターンで《ティムナ》3枚ドローシステムの完成

1-2ターン目にマナクリや回避能力を持つアタッカーを並べ、《ティムナ》を出して即座に2-3枚ドロー。

相手が《ティムナ》を処理するのが遅れて、次のターン、その次のターンも沢山引けると、カウンターのバックアップを沢山付けて物量で押せる。

《審判官の使い魔》など1マナ飛行はこちらの勝ち筋でも大事なクロックになる。

トラティムは線が細く、ある程度ターンが進んでパワーカードの打ち合いになると押し負ける。手数で勝負したい。

早い段階で《オークの弓使い》が出てくると死ぬが、それは割り切る。

というか《エスパーの歩哨》《フェアリーの黒幕》などもっと強いクリーチャー狙われるし。

1/1の雑魚は狙われにくいし、むしろ中盤に《ティムナ》で引くつもりのプランの方が、アタック時に《オークの弓使い》が登場する確率が高くて壊滅しやすいと思う。

負けパターン

①土地事故

どんなデッキでも同じと思うかもしれないが、《波止場の恐喝者》のようにマナが爆発するカードが無いため、逆転の目がなくなる。

ちょっと土地が詰まっても《魔力の櫃》から《むかつき》で勝てちゃった、みたいな展開はない。

このデッキは統率者のドローと軽量スペルの手数で勝負するので、手数を増やすには色マナが沢山必要で、つまり土地が大事。

土地4枚まではスムーズにと思っていたが、実際の所それ以降も起き続けていないとキツい。

現在土地は32枚だが、《ティムナ》を早々に処理されると結構止まる。

土地が詰まる=死なので安定ドローの《苦い心理》は使いやすいが、《苦い心理》の問題は序盤に使うと手札があぶれがちなことと色拘束。

意外と《ロリアンの発見》くらいの方が使いやすいかも知れない。

最近は上述の勝ちパターンに寄与しつつ土地事故回避にも役立つ《フェアリーの予見者》を使っているが、かなり使い勝手が良い。ブルーカウントにもなるし。

土地は常々増やしたいと思っているが、土地ばかり増やしてもマナフラが怖いし。

②序盤に自分への妨害が集中する

赤黒デッキのように1枚でひっくり返すパワーカードが無いため、序盤にコケると厳しい。

1-2ターン目にアタッカーを並べて3ターン目の《ティムナ》でドローして土地を伸ばすということを基本戦略としているので、“強すぎて”除去の的になるクリーチャーは置けない。

一般的なトラティムはパワフルなミッドレンジ生物×《ティムナ》の相乗効果を狙っているが、少なくとも自分の構築方針は、勝利のタイミング以外は的にならないことを優先したい。

よわっちい生物を使ってヘイトのコントロールを目指している以上、1枚だけ浮いた強さのカードを採用すると狙われて除去されて残りはゴミ、という感じで全体的にバランスが悪くなる。

デッキ全体の方向性って大事だと思う。

③コンボが揃わない

このデッキは2枚コンボを揃えて勝つため、幸運にも《ティムナ》で沢山カードを引けても、なかなかコンボが揃わず仕掛けられないこともある。

ダブらない限りチューターは無駄うちせず、コンボパーツを探すことをとにかく最優先に温存する。

何と無く使えるタイミングで《一つの指輪》をサーチしてはいけない(後述)。

強いけど弱いカード

パワーカードのためトラティムにはよく採用されているが、ヘイトを集めて正直勝ちに貢献していないのではないかと思うカードを幾つか挙げる。

《イーオスのレインジャー長》

実は最近抜いた。

3/3はEDHの戦場では強くて回避能力を持って無くても攻撃を通しやすいし、相手が《むかつき》をしても対応して生け贄で実質阻止できるし、自分のコンボのバックアップも可能。

しかもアド+1で、マナクリでマナを伸ばしたり、青いカードで《意思の力》のコストに出来る。

ただ、コピーされると地獄の盤面になる。

勝とうとする対戦相手には邪魔だし、次のターンにこちらの阻止不可能なコンボが想起されるため、どうせ《ティムナ》でドローされてしまうならと早めに除去されるのも難点。

抑止力のために残しておきたい時もあるのだが…

対戦相手も同様にパワーカードを並べだして、もしくは誰かが分かりやすく突出して展開している時には残して貰えるけど、2-3ターン目に出してしまうと大抵上手く使えない。

《敵対工作員》もそうなのだが、ここで除去を受けると、序盤にドローが上手く回らず出遅れて、1枚で逆転できるカードが無いこのデッキでは苦しい展開となる。

地味に白のダブルシンボルもキツくて、《タッサの神託者》+カウンターのために青たくさん、《異界の進化》《破滅の終焉》の緑2つ、《吸血の教示者》から《Demonic Consultation》の黒2つが勝つために必要で、逆に白マナを2つ必要なカードは《イーオスのレインジャー長》しかないからフェッチから持ってくるマナベースが歪む。

マナの問題は何とかならなくも無いが、基本的には強いから抜くという、EDHではありがちな理由で泣く泣く切ることにした。

クリーチャーサーチからのダメ押しカードは《堂々たる撤廃者》のみにした。

《種子生まれの詩神》

《トラシオス》+《種子生まれの詩神》は弱いと思っていて、見るからにヤバそうな組み合わせなので揃えた瞬間全ての妨害を引き受ける。

その割に最初のうちは1枚ずつくらいしか引けないから、捌ききるにはカウンターが足りなくなる。

《種子生まれの詩神》を出すと、それまでゲームで勝利のために温存してきたカウンターを全部使わされ、相対的にかなりのアド損。

《一つの指輪》の登場以降、《種子生まれの詩神》との組み合わせにワクワクするものの、即死コンボに匹敵するくらい危険視されて、こちらのターンエンドに攻防が始まる。

エンド時に除去が飛んできて、貴重な《意思の力》を切らされる最悪の展開。

自分のデッキとしてはひっそりと土地を伸ばし、対戦相手同士の妨害を傍観した方が強い気がする。

《種子生まれの詩神》はマナが揃ったらすぐに出すことが出来ず、相手の妨害が底を尽きるか、自分の手札に余裕が出来るまで使用を控えないといけない。

タイミングを見計らうなら、即死コンボを使えば良いんじゃないか?

序盤から積極的に出せるカードがデッキ内から減ってしまうと、立ち上がりに難が出てしまう。

こういうカードはデッキ全体がゲームを左右するパワーカードで占められて、どれか一つ通れば爆アドで回収可能みたいな構築に向いている。

チューターから《一つの指輪》
統率者戦(EDH)の一つの指輪。指輪物語。

《一つの指輪》自体は強いが、このデッキでは積極的にチューター経由で使うと負け筋になってる気がする(例外的に相手の《敵対工作員》に対応して積んでおくのは別)。

《種子生まれの詩神》みたいに除去されやすいわけではないので一定のアドは得られるし、中盤以降サイズが小さくて殴り負けしやすいこのデッキではプロテクションのおかげで生き残れるのだが…

このカードを使って相手に強力なドローソースがないと、《一つの指輪》以外への妨害やアタックが集中して実質的なタイムリミットを作ってしまう。

結局このデッキは2枚コンボを揃えないといけないので、手札に1枚しかないチューターを《一つの指輪》に使ってしまうと沢山カードを引いてもなかなかコンボが揃わなくなってしまう。

1枚でゲームを変えるカードが多めのデッキなら、中盤の中継ぎとしてチューターで持ってくる価値があると思うけど。

アンタップ手段がないため、《一つの指輪》を出した直後の立ち上がりはどうしてもゆっくりになることも気になる。

ただ腐らせやすい《悟りの教示者》で持ってくるとか、リセット後の復帰で持ってくるのはアリ。

あくまで《タッサの神託者》を中心に考えるべきという教訓もある。

評価が微妙なカード

今のところ強いとも弱いとも言い切れない悩んでいるカード群。

強いけど弱いカードと何か違うのか?

《献身のドルイド》《即時換装》

このコンボで勝つことは少なく、基本は《タッサの神託者》。

妨害が色々当たる上に、《即時換装》がサーチしにくい。

《ヘリオッドの巡礼者》を入れて生物サーチから繋げるようにすると話は変わるかもしれないが、《呪文探求者》すら仕方なく入れてるのに、そんな枠は無くない?

《献身のドルイド》は適当に置くことが許されず、どうせコンボに使われるならと除去されやすいし、相手の《機械神の肖像》や《模倣メカ》がチラつくと自決しないといけない。

つまりマナクリで序盤に使い道があると見せかけて、実質的に《タッサの神託者》のように最後まで温存するカード。

実は最近この2枚を抜いてデッキを使っていたこともあったが、あまり不具合は感じていない。

《タッサの神託者》を失って勝てなくなったゲームは稀にあったが、基本は負け試合で、別に《即時換装》コンボがあったから勝てたわけでもない。

ただし勝ち筋に保険がないと不安な気持ちでゲームをし続けるので、多分色んな局面で日和った妨害の当て方をしてしまう。

《タッサの神託者》を握っているときの《Wheel of Fortune》をカウンターせざるをえなくなる。

《セヴィンの再利用》を使っていても、『墓地に落ちるのは気になるから』カウンターしようかなと思ってしまう。

そういう潜在的なディスアドを回避する意味でサブコンボは欲しい。

でも、それならブルーカウントにもなる《研究室の偏執狂》でも良いかなあ?

《忍耐》回避できるし。

おま環だが、対戦相手に《タッサの神託者》が無いことも多く《法務官の掌握》では保険にならない。

というかサブプランの扱いなら、単品使用にも耐えうる《永遠の証人》《断絶》《ガイアの揺籃の地》の無限マナでもいい。

たまに《献身のドルイド》《即時換装》コンボで勝っていたし、決してダメではないんだが…

《セラの高位僧》

殴る相手には気を遣う必要がある。

ロングゲームになったことを考えると6点を受け続けるのは痛いので、どうせ《ティムナ》で引かれるならと除去されがち。

ただし、これは殴り方の問題で、必ずしも優先的にライフを削りたい相手ばかり殴ってはいけない。

ゲーム後半を見据えて青ばかり殴らず、あまり関係なさそうな人にも「平等に」と言いながら殴って生存させなければならない。

まず優先すべきは《ティムナ》のドローだから。

《慈愛の王、タリオン》

思ったよりもヘイトが高い。その割に引けない。

数字の指定は相手にかなり意識させるようで、意図的に温存されてカードが引けない割に、比較的除去の的になりやすい。

上振れスーパードローがない《リスティックの研究》という感じ。

使うなら目先の利益優先が良くて、例えば相手が次のターンに出さざるを得ない統率者の数字を指定する。

1や2は引っ掛かるカードが多すぎて意識されがちで、3~5くらいのカードを狙い撃つのが良い。

この数字では余り引けないだろうと思われて一回くらいならと言う気持ちで引かせてくれるし、後は《ティムナ》頼みくらいの方が結果的にアドな気がする。

でもそんなくらいなら上でもちらっと出た《苦い心理》《ロリアンの発見》とか、《開花の亀》みたいな確実なカードの方が良い気がする。

《むかつき》

赤が無いので早いターンで即死には使えないが、《種子生まれの詩神》《一つの指輪》みたいに中途半端に狙われるカードを使うくらいなら、奇襲的に使える一気に勝ちに行くカードの方が良い。

のだが、迂闊に《むかつき》を使うとカウンター合戦が始まることには変わりないので、一発で勝てる見込みが少ない構築と色なのに大振りヘイトMAXのこのカード使う意味がある?と思って採用を避けている。

デッキに入っていないと思われている状況で、いきなり打ち込むと強いんだが。

《黙示録、シェオルドレッド》

大量ドローをする相手を追い詰めるし、サイズ負けして殴られがちなこのデッキでは4/5もとても頼りになるのだが、強いが故に狙われる。

そして、重い。4マナは細々と細かい動きをするデッキでは本当に重い。

あまりライフを追い詰めすぎると、全力抵抗されて共倒れする。

しかし自分の延命や殴り合いから一抜けするため使うことも強くて、防御的な使い方だと放置される。

使いどころが難しいが、序盤にマナが揃ってすぐ置いても全く警戒されず、攻撃は通るので《ティムナ》で引ける。

序盤から適当に出すと仕事しやすいのは利点。

《大衆扇動者、ブリーナ》

《訓練場》《種子生まれの詩神》という《トラシオス》定番カードの代わりに使っているのがコレ。

《訓練場》《トラシオス》が揃うと《トラシオス》が執拗に除去されて厳しいことになるが、《ブリーナ》はアタッカーがいれば即効性があるし、《ティムナ》とどちらか一方が除去されてもドローが残るし、相乗効果も期待できる。

《ティムナ》寄りのカードだが、このデッキ自体が1マナ1/1飛行を並べてアタックする《ティムナ》メインなので生かしやすい。

3マナと軽いので《種子生まれの詩神》のように大振りになって隙が大きくなることも無く、自分のターンで2枚引ければ除去されても最低限の仕事が出来る点も良い。

まあ、一番の利点は気に入らない相手を殴り倒せること。

ただし、アタッカー不足でこれだけ引いても使えない。

リセット後にも使えない。

最近《一つの指輪》という安定で仕事をするカードが入り、中コスト帯のドローは役割が被りがち。

統率者でドローするので、統率者以外でドローするカードがダブると滅茶苦茶弱い。

しかし統率者が執拗に除去されると困るし、チューターで埋め尽くすとサーチ制限で死ぬし、こういうドロー手段は一定数欲しいのだが…

まとめ

トラシオス&ティムナの調整録でした。

実際の所、今日上げた評価が割れるカードは全部抜いても良いと思う。

特に青くないカードは手札で腐らせると《意思の力》《否定の力》《緻密》のピッチコストで処理できるわけでは無いので、本当に腐る。

使えない時の使い道があるため、何だかんだで青いカード最強。

微妙なカードは全部抜いて青寄せの構築でも作ってみようか。

ではまた。

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