パイオニアEDH。
前回記事。
イクサランがもたらした物
《魂の洞窟》の獲得により別次元の強さになった。
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コンセプトは前回同様だが簡単に説明すると、マナ加速をして《アトラクサ》を出し、その1-2ターン後には追加ターン連打に入るというもの。
大体2-7ターンくらい連続で追加ターンを得るので、そのまま殴りきって終わるか、一番厄介な人を倒してカウンターを構えてエンド出来るが、実際には5-6ターン繋がるハンドを見せると投了される。
《出現の根本原理》から追加ターン2枚を使って《アトラクサ》登場の隙を無くしたり、稀にすごくマナ加速して《アトラクサ》+追加ターンで即座にソリティアに入る。
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カウンターの無い相手には圧倒的な強さである一方で、カウンターを構えられると《アトラクサ》を出せない点が課題だった。
《時を解す者、テフェリー》《急嵐のトリクス》を置いたり、こちらもカウンター合戦に備える必要がある。
しかし《魂の洞窟》がパイオニアで使えることで話は変わる。
《アトラクサ》はカウンターを無視してアドを稼ぎ、次のターン以降は物量で押せる。
カウンターを構えられている間に《アトラクサ》を出せず殴り負ける弱点を克服した。
これにより構築が変わり、《不気味な教示者》《ナイレアの介入》《約束の刻》など《魂の洞窟》に繫ぐカードを追加。
ただし《アトラクサ》が着地しても《物語の終わり》で誘発型能力を消されるので、実は完全にカウンターが効かないわけでは無い。
《解体爆破場》など土地破壊の価値が上がった一方で、こちらも《開花の亀》で対抗するようになった。
追加ターンを沢山得るテクニック
《アルケヴィオスへの侵攻》《ヴリンへの侵攻》を《アトラクサ》の攻撃で裏返してコピーするのは定番。
更に《アトラクサ》が着地していれば、《願い爪のタリスマン》1枚から始まる確定6ターンルートがある。
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《願い爪のタリスマン》→《アルケヴィオスへの侵攻》→《カーンの経時隔離》とサーチして、《アトラクサ》の攻撃で《侵攻》を裏返す。
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《カーンの経時隔離》コピーで《願い爪》と《侵攻》2枚をバウンス。
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《アルケヴィオスへの侵攻》→裏返して《運命のきずな》コピー、《願い爪のタリスマン》→《運命のきずな》コピー、ここまでで追加6ターン。
この間に別の追加ターンや、《時を解す者、テフェリー》《魂の仕切り》《賢いなりすまし》で《願い爪のタリスマン》を使い回せば、更にソリティアする。
追加ターン連打中に《時を解す者、テフェリー》の忠誠度が回復して、またバウンス出来るのがセコい。
また、このように《カーンの経時隔離》は後に残したいため《出現の根本原理》で持ってくる基本の3枚は
《運命のきずな》
《アールンドの天啓》
《水の帳の分離》or《時間への侵入》
となる。
通常はデッキ内の追加ターン呪文を“薄く”するために《運命のきずな》を戻されるだろう。
《時間への侵入》は5マナ以下で唱えられる可能性があるため、墓地と相談して温存したい。
ちなみに追加ターン呪文の代わりに《二重視》を混ぜても良い。
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《出現の根本原理》の効果で例えば《アールンドの天啓》《二重視》を唱えられる場合、一つずつ唱えていくので、まず追放領域から《アールンドの天啓》をスタックに移動して唱える、次に《二重視》を唱える時にはスタック上に《アールンドの天啓》があるため対象に取ることが可能。
《出現の根本原理》をコピーすると追加ターン呪文が枯渇する可能性があるので重要テク。
勿論、対戦相手の墓地に8枚以上のカードがあり《二重視》で両モードを選べる時には積極的に選ぶ。
余談だが、《出現の根本原理》の解決中に唱えることになるため、効果の一部で《二重視》を唱える際にはスタック上に《出現の根本原理》があり対象に取ることが出来る。
しかし《出現の根本原理》が解決された後に《二重視》が解決されるため、対象不適正で立ち消えとなる(つまり無意味)。
更に余談だが《二重視》の代わりに《回路の完成》では悪さは出来ない。
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《回路の完成》の解決前にもう1枚の呪文を唱えてしまっているため。
《回路の完成》はさすがに重いため不採用としている。
相性が良さそうだが抜けたカード
《息詰まる徴税》
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《アトラクサ》や追加ターンを阻止できないデッキに積極的に支払われる。
思ったよりもマナが伸びないし、強そうに見えて割られやすい。
πEDHでは強烈なドローもなくて誘発機会はすくないし適当な土地加速の方が強い。
《永遠の放浪者》
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繰り返し使える明滅として入れたが、ソリティア中は重すぎて使ってる余裕が無い。
初期型はチェインが繋がるか不安で、少し多めに明滅カードやコピーなどが入っていたが、調整する毎に新たなルート、使い方の工夫を発見してスリムになってきた。
《永遠の放浪者》は除去としても中途半端で妨害の的になり易い。
《物語の終わり》
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このデッキに必要なのはカウンター合戦できるカード。
偶発的に揃った時に《睡蓮の原野》と《物語の終わり》コンボすると大して強くないのにヘイトばかり上がるので、やらない方が良い。
というわけで抜いた。
相手の暴力的な統率者は基本的には打ち消さずに通す。
例えば《原初の征服者、エターリ》は出てしまうと爆アド+強烈なクロックでヤバそうに見えるが、このデッキ的には1発目は通しても良い。
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《エターリ》から瞬殺は頻度が低くて、多くの場合ここで除去や妨害合戦が始まり皆が消耗する。
その後に《出現の根本原理》や《アトラクサ》を通すチャンスが生まれる。
《エターリ》で追加ターンを取られると捲れ方次第で危なくなるが、どうしても耐えられ無さそうなら追加ターンだけ打ち消す。
それならこちらの行動を通すためのカウンター合戦用に採用した《白鳥の歌》や《神秘の論争》で十分。
実はそういう目線では《洗い落とし》も微妙とも言えるが、どちらかというと時々軽くなる3マナ確定カウンターの感覚で、1マナで使うことは少ない。
だったら《襲来の予測》でも良いかもね。
強いと思ったカード
しばらくπEDHをプレイして強いと思ったカードを羅列する。
《神秘の論争》
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よく使われるカウンターの《白鳥の歌》《断れない提案》はクリーチャーを触れない。
πEDH固有の打ち消しとして《洗い落とし》《物語の終わり》で統率者へのマークは厚いが、一方で他のクリーチャーを消せるカードは極端に少ない。
πEDHでは高コストのパワフルな生物が良く出てくる上にETBで悪さをするために除去では不十分なことも多いのだが…。
《神秘の論争》はカウンター合戦しやすい1マナであり、普通のクリーチャーにも当てられる貴重なカウンター。
《日没を遅らせる者、テフェリー》
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加速手段が複数あると実質フリースペルになり、このカードを挟んで追加ターン→《アトラクサ》+追加ターンみたいな隙の無い動きを実現する。
最悪ドローになるので手詰まりの時にも安心。
初手に来るとドローとして使い捨てることも多い。
地味に強いのが相手のマナを寝かせてカウンター対策。
重いカードが多いπEDHではマナを残しにくく、ピッチスペルも無いので、相手の貴重な1マナを寝かせるだけで十分。
《開花の亀》
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アドを稼げる、土地が伸びる、即座に仕事をすると強いことしか書いてない。
《時間への侵入》の探査コストも賄えるし、追加ターンを得る毎にアドも増える。
貴重な追加ターン呪文が落ちても《アルケヴィオスへの侵攻》は墓地から拾えるし、元より《運命のきずな》は落ちない。
沢山入れたいから《白日の下に》まで採用した。
《古き神々への拘束》
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マナ加速だけしていると序盤ガラ空きになってしまうが、そんな時にも安心の1枚。
トライオームを持ってこられる加速は貴重で、温存せず引いたらすぐに使って、とりあえず相手のマナベースを壊す。
特に《開花の亀》を使う上でネックとなる《剛胆な古生物学者》《硬化した屑鉄喰らい》は積極的に潰したい。
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πEDHはゲームスピードが遅めの上に重いパーマネントもよく使われるので、必ずしも軽量除去が最適ではなく、4マナ前後のおまけ付きの除去でも十分間に合うしテンポが取れる。
中コスト帯の妨害&細かなアドで高コスト帯に繫ぎたい。
同じく《死の芽吹き》も強いと思うので最近追加してみた。色拘束がキツいんだが。
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《運命のきずな》
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このデッキのキーカードであり、πEDH環境の中心的なカード。
基本的には身内環境なので、メタ的な話はどこでも通用するわけでは無いが、おそらくπEDHで勝つためには追加ターンの攻略は必要。
実際に基本的なゲームの決まり方は以下の3パターン。
①コストに見合わない超展開で押し切る(《原初の征服者、エターリ》《ボーラスの城塞》など)
②追加ターン連打でソリティア
③上記プランを全員が止め合ってグダグダの殴り合い
①を止めるためにリセット呪文は多用され、更地を繰り返すうちに②追加ターン戦術の独壇場となる。
しかし実際には青が複数いると、カウンターで牽制し合う。
追加ターン呪文は重いので失敗時のリスクが高いので、仕掛ける時は慎重になる。
しかしここで誰かが迂闊な行動をすると、牽制していた青のカウンターを引き出し、追加ターン連打を防げなくなり、最悪のパターンはインスタントタイミングで《運命のきずな》を差し込まれる。
追加ターンは《タッサの神託者》のように即座にゲームを終わらせてくれる優しいカードではないので、対抗策がないとソリティアが続いて詰まらない。
対処なんてカウンターじゃないと無理じゃん、ではなくて、青以外のデッキは対抗できる戦術を見つけたい。
例えば重いカードを使われる前に殴り倒してやろう!と思っても、“マナ相応の動き”では、飛び交うリセットを超えて40点を削れない。
このデッキにはリセットは無いが、《古き神々への拘束》など除去を交えつつ、5ターン目前後に出てくる《アトラクサ》という壁を出す。
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飛行、警戒、接死、絆魂は防御面でも頼りになる。
何より数ターン掛かりのビートダウン計画は、正直有効な殴り先が分からない。
殴ってる間に真の脅威が変わっていき、結果的に殴り先が間違っていた自体が頻発する。
まあ最初に殴る時点では予想しきれないので仕方ないのだが、逆に言うと数ターン掛かりのビートダウンは裏目がある戦術である。
だからこそ押し切るために爆発力が欲しい。
勿論、リセットを受けてもすぐに大量展開が可能なプランを持ちたい。
そんなこと出来る?
それは構築者の腕の見せ所。
パイオニアEDHは、まだまだ未開拓のフォーマットなので埋もれたカードや戦略はいくらでもあると思う。
最近、相手に使われてビックリしたカードがある。
《髑髏胞子の結節点》
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パワー2倍での瞬殺プラン、リセットを受けた後もパワーを合算した巨大クリーチャーが残り、専用デッキなら2マナで出せる。
こんなん通常EDHの思考では見向きもしないよ…
まとめ
πEDHの《偉大なる統一者、アトラクサ》の調整メモ。
ここ最近πEDHを触る機会も多くて、全体的にスリムになってきた。
やはり青が強くて、通常EDHのように青対策を厚くしても良い気がしてる。
追加ターンを防ぐために《思考囲い》も飛んできたりするし《夏の帳》も出番か?
今日はこんなところで。
ではまた。
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