【パイオニアEDH】《勇敢な追跡者、ルビー》

イラストが可愛いから組んだ。それらしく話すが、理由は後付け。

さいかわジェネラルでは?
ゴリマッチョはちょっと…

デッキリスト

※晴れる屋さんからは、現状個人ブログへのデッキ構築の埋め込みもOKと返答もらいました。

 

MOXFIELDはこちら。

【πEDH】Ruby, Daring Tracker - Commander (Ruby, Daring Tracker)
A deck created using the deck building website, Moxfield.

コンセプト

パイオニアEDHの基本戦略に緑のランプ戦略がある。

1マナ加速が少ない環境なので、1→2→4→7のマナカーブで4ターン目に7マナのビッグアクションを狙う。

この戦略の欠点は、一段階目のマナ加速(2マナで加速+1)、二段階目のマナ加速(4マナで加速+2)、高コストスペルの3種類を都合良く引かなければならないこと。

安定のために《原初の征服者、エターリ》《偉大なる統率者、アトラクサ》のようなリソースを増やせる高コスト統率者を用いるのは定番構築。

ピラミッド型に2マナ域の加速を充実させれば、3ターン目に2マナ域の加速を2枚でも条件を満たせるし、最悪ドローや妨害を用いてビッグアクションを1ターン後ろにズラす選択肢もある。

ただ欠点として、後半デッキを掘り進めてもマナクリだらけで有効牌が少なくなってしまう。

安定させるには2マナ域の加速は沢山必要、でも後半は要らないという矛盾を抱えていた。

そこで今回のデッキは試しに構造的に真逆を狙った。

2マナ域の加速+1を統率者に設定する。

その結果、沢山枠を取るはずの2マナ域のマナ加速を一掃することが出来た。

これだけでデッキ枠が10枚以上空いた。

なるべく《爆発的植生》のような4マナの2枚土地加速を中心に使い、マナクリ勢との差別化にリセット耐性を付ける。

3ターン目に4マナ到達が安定するので、4マナ域の加速をたっぷり13枚採用した。

《爆発的植生》以外の4マナで加速+2

4ターン目に6-7マナ到達は安定して狙えるので、高コスト帯も沢山の枠を取ることが出来る。

7マナ統率者を使っても、結局それ単独で勝てるわけではなくて、高コスト帯はデッキの中には採用するので、それと比べると序盤のチグハグな手札が少ない。

通常だと加速手段にスペースを取られて満足にヘビー級のスペルを採用できない欠点があったが、それも克服。

総コスト270の分厚いデッキとなった。

デッキが濃くなる利点

デッキの中身が重くてパワフルなカードで溢れることで、潜在的なアドバンテージもある。

ドロースペルを使っても、後半に要らないマナクリが来ない。

次々とファッティが駆けつけてくれる。ドローが濃い。

ライブラリーの上から捲ってコストを踏み倒すカード、《八百長試合》《嘶くカルノサウルス》《原初の征服者、エターリ》《太陽鳥の祈祷》などは、普通のデッキが使うよりも高出力になる。

というか、この手のカードは当たりの枚数が少ないと意外と何も無くて終わりがち。

まず目指したい高コストのクリーチャー

《ヴォリンクレックス》
《宝物庫生まれの暴君》
《原初の征服者、エターリ》

サーチ可能なら、まずはこの辺りのリソースを増やせるクリーチャーを出したい。

《エターリ》はパイオニアEDH最強のクリーチャーだが、最強故にカウンターされやすい。

《宝物庫生まれの暴君》の方が堅実にアドを稼げるので状況に応じて選択する。

パイオニアEDHでは土地は並べ続ける必要があり、7マナ到達で終わりでは無い。

土地が伸びなさそうであれば《ヴォリンクレックス》を使い置き続けたい。

勝ち手段とランプ戦略のマッチ

ところで、マナが伸びた後は《爆発的植生》は腐るのでは無いか、という疑問がある。

しかし、このデッキでは問題なし。

まず過剰なマナ加速は相手と差を付ける上で大事。

緑系のデッキの特徴として、使えるマナと展開は直線的な関係では無く、指数関数的な爆発力がある。

最初に7マナに到達した時点ではファッティを一体出して終わり。

しかし、ある程度マナが伸びている状態だと《ニクス咲きの古きもの》《彩色の天球儀》と展開し、《破滅の終焉》X = 10から《アクームの怒り、モラウグ》を出して攻撃。

《爆発的植生》で二回上陸して、結果として10/10以上のクリーチャー数体で三回の攻撃をすることになる。勝ちである。

このように、一定量以上のマナと手札があれば急激に勝ちにいけるので、7マナ到達で終わりでは無く、10マナでも12マナでも伸ばす意味はある。

更に、今の流れに登場したように、主要な勝ち手段は多数の生物サーチから《アクームの怒り、モラウグ》に繫ぐことなので、土地サーチは上陸を稼げる。

追加戦闘を主軸にすると、2ターン目に登場した《ルビー》が再度輝く。

《ルビー》は攻撃するたびに+2/+2修整を受けるので、3/4、5/6、7/8とフィニッシャー級のサイズになる。これが馬鹿にならない。

インクの染みでは無い

また《モラウグ》以外の上陸フィニッシャーに《怒りの座、オムナス》を起用。

他に上陸の中でも特筆すべきは《復活した精霊信者、ニッサ》。

低コストのマナクリがいないおかげで、エルフとエレメンタルは、

《激情の共感者》
《野生の魂、アシャヤ》
《ニクス咲きの古きもの》
《怒りの座、オムナス》

の4枚のみ。

どれもフィニッシャー級の当たり。

《爆発的植生》系のカードで《ニッサ》の上陸2回は簡単に達成できる。

個別のカード考察

《水蓮のコブラ》

唯一の2マナ域のマナクリ。

2ターン目に《ルビー》よりも優先して出す。

3ターン目に《爆発的植生》を唱えれば2回上陸で《ルビー》も出せてテンポが良い。

マナが伸びきらない場合や、手札に《爆発的植生》系のカードが貯まって一気に処理したい場合に《破滅の終焉》X=2で持ってくる選択肢でもある。

ちなみに《ルビー》を除去されて詰みでは困るし、8マナくらいまて伸びた後もマナを余らせないためにも2-3マナ域の加速は少量入っている。

《復活した精霊信者、ニッサ》《耕作》《ニッサの巡礼》《収穫期》

《永遠衆、ネヘブ》《年老いた骨齧り》

ファッティが多いのでメイン2で大量マナが出る。

そのまま《モラウグ》+ランパン連打で勝てる、実は隠れたフィニッシャー。

《花粉の分析》《ウルヴェンワルド横断》

1マナ域の《ラノワールのエルフ》はデッキの動き的に不要で、除去に巻き込まれるリスクから抜いた。

1ターン目はタップインランド消化でも良いが、2色デッキはトライオームが無いので多色よりもむしろ色事故し易いこと、中盤以降も重いカードばかりだと残ったマナの使い道が無くてテンポが悪いのでこの2枚を採用。

土地を増やしすぎて過剰になっても困るし、タップインの2色土地を使うよりは強いと考える。

《爆発的植生》系のカードが墓地に貯まるので《花粉の分析》の証拠収集は簡単。

《ウルヴェンワルド横断》の昂揚はリセットを受けた後がメイン。

温存したくなる気持ちもあるが、土地が足りないなら(足りなくなりそうなら)即使用した方が良い。

5-6ターン目どころか、それ以降も土地は置き続けたい。

《密輸人の驚き》

《英雄的介入》の欠点は手札で腐り続けることだが、とりあえずドローとして活躍できるし、手札から出すモードも使う。

放題カードの汎用性は本当に優秀。

このデッキは殆どがパワー4以上なので破壊不能の使い勝手は《英雄的介入》に近い。

《パーフォロスの槌》《青銅血のパーフォロス》《歓楽の神、ゼナゴス》

ファッティを並べることの欠点は、大量に展開できても返しにコンボやリセットで負けること。

通常EDHでは無限コンボに入ることが容易に出来たが、パイオニアEDHでは無限コンボは弱め。

しかし速攻付与があれば解決。

《歓楽の神、ゼナゴス》は戦闘毎に誘発するので《モラウグ》で追加戦闘を得た場合は簡単にパワー40を越える。

採用されていないカードとして《百発百中のカクタスフォーク》は速攻だけでなくトランプルも付与出来る利点があるが、クリーチャーだと一緒にリセットで流されてしまうので場持ちが良いものにした。

《ガラクの蜂起》《カル・シスマの恐怖、殺し爪》

パワーばかり高くてもチャンプブロックで凌がれては意味が無い。トランプル付与。

元々トランプルを持つクリーチャーもいるので速攻よりは優先度が落ちる。

《混沌の大口》《ミジウムの迫撃砲》

4ターン目に相手のマナクリ、システムクリーチャーを殲滅する。

このデッキはマナクリはほぼ無いし、《ルビー》は結構簡単に3/4になれるので《混沌の大口》の被害は少ない。

ちなみに、この環境で相手のマナクリを潰すなら《硬化した屑鉄喰らい》を落とせる3点は欲しい。

《街並みの地ならし屋》

相手のファッティをどかしたり、多くのカードが封殺される《機械の母、エリシュ・ノーン》の対策。

《絶え間ない飢餓、ウラモグ》はやたらとヘイトが高いため抜いた。

《ウラモグ》のマナ域になると2枚除去では焼け石に水だったりするし、基本的には自分の展開力を上げて押し切りたい。

《街並みの地ならし屋》も即座に除去されがちだが、サーチ用に1枚は汎用パーマネント除去が欲しい。

《自由なる者、ルーリク・サー》

追加ターンを連打するデッキを牽制。

他の人と共闘してある程度ライフを落ち込ませれば、手詰まりに出来る。

追加ターンデッキの特徴として、必ずしも的確に除去出来るわけではなく、追加ターンとドローで除去を探しに行く動きがあるが、それを止める。

《飢餓のドミヌス、ゾパンドレル》《不自然な成長》

パイオニアEDHは、しばしばお互いにファッティを並べ合い、膠着する。

パワーを2倍にしてブチ抜くとは脳筋の発想だが、実はかなり有効。

《歓楽の神、ゼナゴス》も含めて重複して4倍パワーも出来るし、《モラウグ》で追加戦闘を得る毎に倍々ゲームとなるので少ないクリーチャーで簡単に120点を削れる。

少数精鋭で戦えるとリセットに強くなるのも嬉しいし、この2枚は純粋なクリーチャー破壊のリセット後にも残る。

相手のターンの戦闘でも倍になるので自分が殴られにくくなり、防御面でも活躍する。

まとめ

2ターン目《ルビー》、3ターン目に4マナ加速+2の再現度が高く、安定して高マナ域のパワーカードを使える。

ファッテイを出せば《ルビー》自体もアタッカーとして活躍できる。

マナカーブが滅茶苦茶な通常EDHでは絶対に使われない《ルビー》の強さを存分に生かしたデッキを組むことが出来た。

デカブツを並べるだけで無く、パワーを倍にする、追加戦闘で殴りまくるという派手な動きも魅力。

これもパイオニアEDHならではの動きで、通常EDHには無い体験が出来る。

ではまた。

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