【EDH】《侵攻の伝令、ローナ》のデッキ紹介【青黒リアニメイト】

長らく《フェイに呪われた王、コルヴォルド》で《溜め込む親玉》のリアニメイトコンボを使っていたが、不満点も多かった。

リアニメイトコンボは①墓地に落とすカード②釣るカードの2枚コンボなものの、両者とも豊富なラインナップで揃いやすい利点がある。

しかし単品では何も出来ないので偏って引いたり、仕掛けたくないタイミングでコンボ以外のリソース展開の選択肢が取れないことが特に大きな問題。

突っ走るか、手札事故で死ぬか、極端な構成。

またパーツを集めているうちに《溜め込む親玉》を引いてしまうと非常に困ったことになる。

リアニメイトのパーツが一気にゴミになり、今度は《暗黒の儀式》など加速手段か、デッキに少量あるかないかの捨てる手段を集める必要が出てくる。

そのような器用な動きをするには統率者でドローが必要だが、リアニメイトにしても儀式系カードにしても手札に抱えてパーマネントが増えないので《コルヴォルド》を出せない。

一方で少し前には《捜査員、ジェイコブ・ハーキン》も使っていた。

2マナのルーターの安定感は抜群で、高コストカードを詰め込んでも事故りにくいし、相手に《溜め込み屋のアウフ》を出されたらアーティファクトを消して土地を集めるなど、臨機応変に戦えた。

ただ、青単は決定力が弱い。

黒がないため、勝つための行動はどうしても重い。

だったら、この2つのデッキを合体させたら・・・?

それを可能にしたのが《侵攻の伝令、ローナ》。

デッキリスト

土地 30枚
《島》
《冠雪の島》
《冠雪の沼》
《セファリッドの円形競技場》
《水辺の学舎、水面院》
《天上都市、大田原》
《陰謀団のピット》
《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》
《清水の小道/泥水の小道》
《地底の大河》
《涙の川》
《変遷の泉》
《湿った墓》
《Underground Sea》
《溢れかえる岸辺》
《汚染された三角州》
《沸騰する小湖》
《霧深い雨林》
《湿地の干潟》
《血染めのぬかるみ》
《新緑の地下墓地》
《統率の塔》
《禁忌の果樹園》
《色あせた城塞》
《マナの合流点》
《真鍮の都》
《宝石の洞窟》
《古の墳墓》
《聖遺の塔》

クリーチャー
《侵攻の伝令、ローナ》
《フェアリーの黒幕》
《幽体のこそ泥》
《幻影の像》
《金粉のドレイク》
《タッサの神託者》
《オークの弓使い》
《ヴォルラスの多相の戦士》
《ファイレクシアの変形者》
《無情な屍技術師》
《黙示録、シェオルドレッド》
《聖別されたスフィンクス》
《淀みの種夫》
《エインシャント・シルヴァー・ドラゴン》
《残虐の執政官》
《溜め込む親玉》
《血の取引者、ヴィリス》
《核の占い師、ジン=ギタクシアス》

クリーチャー以外の呪文

《伝国の玉璽》
《再活性》
《悪魔の教示者》
《死体発掘》
《頑強》
《無名の墓》
《ヨーグモスの意志》
《鏡に願いを》
《戦慄の復活》

《否定の契約》
《断れない提案》
《蒸気の連鎖》
《弱者選別》
《暗黒の儀式》
《Demonic Consultation》
《納墓》
《狼狽の嵐》
《精神的つまづき》
《神秘の教示者》
《急速混成》
《Sacrifice》
《白鳥の歌》
《吸血の教示者》
《サイクロンの裂け目》
《浅すぎる墓穴》
《汚れた契約》
《死体のダンス》
《四肢切断》
《激情の後見》
《否定の力》
《直観》
《Saw in Half》
《致命的なはしゃぎ回り》
《精神壊しの罠》
《意思の力》

《金属モックス》
《水蓮の花びら》
《魔力の墓所》
《モックス・アンバー》
《モックス・ダイアモンド》
《太陽の指輪》
《秘儀の印鑑》
《ディミーアの印鑑》
《友なる石》
《威圧のタリスマン》
《思考の器》
《願い爪のタリスマン》
《一つの指輪》

《神秘的負荷》
《動く死体》
《Dance of the Dead》
《ネクロマンシー》
《リスティックの研究》

Rona, Herald of Invasion - Commander (Rona, Herald of Invasion // Rona, Tolarian Obliterator)
A deck created using the deck building website, Moxfield.

※Moxfieldは随時更新中なのでリストと異なる可能性あり。

デッキコンセプト

青黒定番の《タッサの神託者》コンボは勿論搭載するが、青黒2色だけではアクセス手段が足りず中々揃わない。

例えばトラティムは《新生化》《異界の進化》など緑のサーチでアクセスを強めるし、ティムクラは1枚コンボの《むかつき》や色んな角度から攻められる《死の国からの脱出》を搭載する。

そこで青黒デッキはサブコンボが必要だと思っているが、今回は《溜め込む親玉》《Saw in Half》コンボを使う。

最近よく使うコンボ

《ローナ》はダブったリアニメイトのコンボパーツを捨てられるし、《親玉》が手札に来ても、むしろマナが掛からないだけ《納墓》より有難い。

何なら《伝国の玉璽》で《親玉》を積むまである。

更にリソース獲得手段として、青のファッティや《ヴィリス》を投入。

これには他にも理由がある。

《再活性》など釣るカードは2枚持っていると《親玉》コンボにかかるマナを減らせるので入れ得。

しかし重複しがち。他にも有効活用したい。

一方で《納墓》など埋める方のカードは全体的にコストが重めで使いにくいし重複しても弱い。

《親玉》コンボは釣ってから2マナが必要になるので、《生き埋め》のようなちょっと重いカードではテンポが悪く、仕掛けるのが遅くなると皆に妨害を構えられて仕掛けられなくなる。

ここを青のファッティに変えれば素引きから《ローナ》で捨ててリアニメイトを狙えるのでスピードが上がる。

スッと2ターン目に《核の占い師、ジン=ギタクシアス》を釣って、そのまま相手を手詰まりにさせる勝ち筋も生まれる。

青黒の2色では何となく足りないドローソースや爆発力を補うことも出来る。

実際プラスαの何らかリソース獲得を考えないと、《神秘的負荷》《リスティックの研究》など青の定番ドローだけでは足りない。

青いファッティは腐っても《意思の力》《否定の力》で切ることが出来、無駄が少ない。

勝ち手段

《タッサの神託者》《Demonic Consultation》《汚れた契約》

いつもの。

《汚れた契約》を使うために基本土地を削っている。

《溜め込む親玉》

複数のコンボ手順があるカードだが、このデッキでは下記ルートを狙う。

まず例によって《Saw in Half》をサーチして《親玉》を2体にする。

《Sacrifice》《ヨーグモスの意志》をサーチして順に使用。

墓地から《Sacrifice》を唱え直して親玉トークンを生け贄にし、墓地から《Saw in Half》でもう一方の親玉トークンを2体に増やし《Demonic Consultation》と《鏡に願いを》をサーチ。

親玉トークンを協約して《鏡に願いを》から《タッサの神託者》を持ってきて勝ち。

《溜め込む親玉》が戦場に出てからは、最初の《Saw in Half》を召集で唱える無色2マナだけ必要。

手札に2マナ以下のリアニメイトカードを持っていれば、最初のサーチで《弱者選別》を持ってきて《親玉》をコストにして黒4マナを出してからリアニすることで、《Saw in Half》の必要なコストを補え、浮きマナ無しから決められる。

だから釣る方のカードは沢山入れたい。

黒赤だと《Sacrifice》の上位互換の《Burnt Offering》を使えるが残念ながら青黒では使用不可。

そこで《Sacrifice》を使用済みの場合のコンボルートの補助に《無情な屍技術師》も採用した。

採用カードで幾つかコメント

《浅すぎる墓穴》《死体のダンス》

ターン終了時に消えてしまうが《親玉》には関係ないし、《エインシャント・シルヴァー・ドラゴン》《残虐の執政官》のように速攻付与の価値があるカードもある。

《ローナ》で相手のターンに《タッサの神託者》を捨てて、インスタントウィンも狙える。

これは初見では分からない。

《残虐の執政官》

今やばい生物をリアニすると除去されそうだけど…

そんな時に《納墓》でサーチ候補。

絶妙な強さ加減で通してもらいやすいし、除去されてもETBで最低限仕事はしている。

青のファッティは即仕事しないものが多いし、《ヴィリス》は《再活性》かライフを失う手段が必要で、コイツにはよく助けられる。

勝ち手段が《タッサの神託者》しかないので、それを失った場合は《残虐の執政官》をコピーで増やして撲殺を狙うつもりでいる(やったことは無い)。

本当は《偉大なる統一者、アトラクサ》を入れたいけど、固有色が足りない… 

《ヨーグモスの意志》

《親玉》コンボのパーツだが、勿論普通に使っても強い。

《汚れた契約》を2回使うと、1回目で《タッサの神託者》を手に入れ、2回目でライブラリーを飛ばして勝てる。

全部で9マナかかるが《暗黒の儀式》など使い回せれば何とかなる。

《Demonic Consultation》2回でも一応似たようなことは出来る。デモコン死のリスクがあるが。

《思考の器》《聖遺の塔》

青のファッティや《ヴィリス》が通るとすぐに手札が溢れるが、ここでディスカードしてしまうと他人を出し抜けない。

パイオニアEDHでお世話になっている《ウィザード・クラス》も選択肢かもしれない。

1マナ域を埋められるし中継ぎドローにも使える。

《陰謀団のピット》

《汚れた契約》を使うために特殊地形を盛る必要があって、その一貫。

《ローナ》ではスレッショルドを満たしやすいので悪くない性能。

《敵対工作員》などコンボに邪魔な生物を除去する。

《ヴォルラスの多相の戦士》

墓地の一番上のクリーチャーのテキストを持つ特殊なカード。

現在のオラクルはこちら。

あなたの墓地の一番上のカードがクリーチャー・カードであるかぎり、ヴォルラスの多相の戦士はそのカードのすべての文章と「(2):カードを1枚捨てる。」のテキストを持つ。(ヴォルラスの多相の戦士はそのカードの名前、マナ・コスト、色、タイプ、サブタイプ、特殊タイプ、能力、パワー、タフネスを持つ。)
(2):カードを1枚捨てる。

MTG wikiより

先に置いておけるリアニメイト兼共鳴者(カードを捨てる手段)。

いきなり《エインシャント・シルヴァー・ドラゴン》を捨てて大量ドローを狙いたい。

当落線上のカード達

《フェアリーの黒幕》

爆発力をウリにしたデッキなので、チマチマ引いても…

入れた方が丸いけど《ヴィリス》で8枚ドロー、《シルヴァー・ドラゴン》で10枚以上ドローを狙う横にいるものでは無い気がする。

現状は入れているものの、抜く候補。

《幽体のこそ泥》

同上。

《フェアリーの黒幕》と違うのは、共鳴者であるため《ローナ》が除去された後に役立つ。

こちらの方が残す優先度は高い。かも。

《原初の潮流、ネザール》

抜いた。

このカードを出すと相手はクリーチャーでない呪文を渋り、ゲームが停滞してネザールへの除去が集中する。

何だかんだでカードを引けないので守り切れず、大して引けずに死んでいくか、手札コストを払ってチャラにされてしまう。

カード2枚を使って出すクリーチャーではない。

弱点

パワフル生物を置くと《幻影の像》などにコピーされて相手に利用される。

確かにそれもそうだが、実はもっと厳しい弱点がある。

それはこのデッキの仕掛けるタイミング。

EDHで何も考えずに仕掛けるコンボは2ターン目までが目安。

3ターン目くらいにはドローして盤面を固めてカウンターを構える人が増える。

勿論2ターン目でも妨害リスクはあるが、経験的にはバックアップ無しで通りやすいのは2ターン目まで。

対戦相手の妨害を集めると勝ちにくくなるので、妨害が想定される場面ではひっそりとマナ加速やドローを繰り返し、絶妙な強さのカードを並べるのは1つの定石である。

このデッキは確かに2ターン目に親玉コンボを決めることもあるが、基本的な動きは2ターン目の《ローナ》から3ターン目に何かする。

3ターン目に青いファッティを釣ろうとすると、危なく見えて妨害を浴びがち。

かといって《ローナ》は手札を増やすわけではないため、ドローソースを置けないと、モックスからスタートしたり、ちょっと妨害のやり取りをするだけで、すぐに手札切れになってしまう。

リアニメイトを決めるにはある程度マリガンが必要になることも多く、初手が減りがちなのもマイナス。

早めに《聖別されたスフィンクス》など出して補給したいが、皆が妨害の余裕が出てきて慎重に仕掛けるべき3ターン目に、このデッキはビッグアクションを起こさなければならない。

土地が止まる、リソースが無くなるなど余裕がなくなってきて、意外と仕掛けるタイミングを調整できない。

ゲームから脱落しないために、通してお願いリアニメイトを打たざるを得なくて、妨害されて撃沈、下手したら卓の妨害を自分が消耗させて別のプレイヤーを勝ちに近づけてしまう。

かといって通ったら勝ちの即死コンボというわけでもないし…

この構造的な欠陥は《ローナ》を使う以上は避けられない気もする。

例えば《嘘か真か》とか半端なドローで中継ぎを狙うと上手いこと大量ドローできた時に要らなくなるし、もっと2ターン目までのリアニメイトに特化する?

でもそれなら《コルヴォルド》で良いし、それはそれで手札事故を起こしやすいという問題に戻る。

そして、やっぱり序盤の安定化のために《ローナ》が良いなあと思う(無限ループ)。

まとめ

《ローナ》はリアニメイトを主な戦術にすることで爆発力があって面白い。

ちなみに《ローナ》の裏面について一切触れてないが、裏返すと役割を果たせないので、基本的には暇でも裏にはしない。

また《撤回のらせん》コンボは《ローナ》の生存に加えて2枚+αが必要で、明らかに《タッサの神託者》の方が強いので不要。

《ローナ》は本当に純粋にルーター(手札の入れ替え)のみに使う。

ではまた。

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